囚人

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2/19/2025, 2:04:54 AM

手紙を風に届けた。どこへ届くかは分からない、僕の小説が、ただ、風に流されていった。まるで作文のような文章を書いてしまったが、持ち主は僕と同じ、日本人であって欲しい。
とても良い小説を書けた。僕の中で、最高傑作の小説だ。それを、店に並べられる前に読める選ばれた者は、きっと幸せだろう。

2/11/2025, 11:53:09 AM

心というのは、簡単に動く。言葉ごときで、簡単に動いてしまう。人間というのは単純な生き物である。しかし、ただの容姿に惹かれ、一方的に恋をすることもあるかもしれない。
人間とは、脆い。心も、体も、脆く、貧弱である。たった一人の人間に振り回され、人生を滅茶苦茶にしてしまう愚か者もいる。
そして、私も愚か者である。たった1枚の写真に写っている故人に独りで振り回され、独りで傷つき、事実を知って更に傷つき、挙句の果てには泣いてしまう。死に方が気に食わないのか、その時代に生まれなかったことが悔しいのか、何が悲しいのか、それは私にも分からず、意味もわからず、ただ、泣いている。そんな私は誰よりも愚か者であり、堕落している。故人に恋をして、生者を誰1人として愛することが出来ず、ただただ愚かな人間である。
心とは、文章とは、言葉とは、恐ろしいものである。暴力や、抱擁よりも、恐ろしい力がある。一生心に残ってしまう。忘れられないこともある。直に感じる刺激よりも、私は精神の刺激が、矢張り、恐ろしい。

2/11/2025, 8:37:32 AM

星に願って、貴方が早く死ねるように願いましょう。
星に願って、ただ、願います。
貴方は死にたがっている。生きているだけで顔を顰めて、今日も明日も過去も人も、何もかもを嫌い、ただ死ぬ為だけに生きている。そんな生活、もう辞めてください。隣で見ている私も、辛いのです。辛そうな貴方を見ると、胸が締め付けられます。貴方だけが苦しんでいる訳では無いのです。私は、貴方ほどでは無いけれど、苦しいのです。だから、私は貴方から離れられるように、貴方の願いを叶えられるよう、こうして星に願うのです。

2/9/2025, 11:38:30 AM

君の背中を見ていると、何故だか寂しく感じる。君は不思議な人だ。だからか、目が離せない。私は知らないうちに、君のことを目で追いかけている。そうして、君がどこへも行けないように、いつまでも君の背中を追いかける。君は、私から何処までも逃げて、孤独に生きようとしているようだが、生憎私は、君を独りにしたくは無いのだ。君が私に気が向くその時まで、私は君の背中を追い続ける。例え死んでしまっても、私は君を愛し続けるだろう。

2/8/2025, 10:10:27 AM

貴方は、遠くへ行ってしまう。何処までも、深く、遠くへ行ってしまう。私が近付くほど、何処かへ行ってしまって、いつしか貴方は帰って来なくなってしまった。
私が、貴方を愛しすぎてしまった。そのせいで、貴方は旅立ってしまった。私が追い込んでしまった。貴方はまだ幼かったのに、他界してしまった。私が殺したようなものだ。母親として、私は失格だ。
私の可愛い子、どうか、こんな母親を許さず、恨んで、そちらで待っていて。

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