茜さす、プラットホーム。
ここには、人の息づく気配がない。
空には淡光を放つ土星だけが浮かぶ。
私は、イヤホンを片耳に電車を待っていた。
木枯らしがそよぎ、違和感がこちらを見つめる。
まだ早いですよ。———————
電車の到着音が響き、
電車の轟音が私の髪をたなびかせる。
そこに電車はない。
逆光で顔が見えない。
駅員さんだろうか。
あ、はい。
また木枯らしが吹く。
そこには、薄暗い紫色に包まれた、
無人のプラットホームが広がっていた。
「沈む夕日」ўциа
あなた達と本当に沢山ふざけましたね。
バレンタインを渡した相手で沢山からかい合いました。
結構社会的に危ない話もしました。
拙いギャル語も話しました。
あなたのノリで作った物語は、本当に売れるんじゃないか。
って思ってしまうほどよく出来ていた。
このくだらない6時間に、
私たちの1年間の青が全て積み込まれていた。
最初の話題ももう思い出せませんね。
なんて尊いのでしょうか。
この想いを表す言葉を、私は紡げない。
言葉にすることもおこがましいですね。
それでも、少し違う言葉で表すとするなら
私はあなた達との眩い日々が、本当に大好きです。
このままずっと、みんなで私たちの青を紡いでいたい。
この想いを、言葉にできるその日まで。
「一つだけ」ўциа
直接話したあなたは桜も散るほど綺麗で、
太陽も霞むほど眩しくて、
文明なんて刹那に思えるほど衝撃的。
私はそんなあなたが愛おしいのです。
文面のあなたは、命の伊吹を感じないほど冷たく、
濃霧のように触ることは許されず、
猫のように気まぐれです。
どっちがあなたなんでしょうか。
それを知れるのはきっと、私じゃない誰かだ。
あぁ、さびしいですね。
その全てが、今日だけの虚像だったら良かったのに。
「エイプリルフール」ўциа
あなたのその目が好き。
暖かい腕が好き。
柔らかな髪が好き。
低い声が好き。
幸せそうな顔が好き。
でもその幸せに私は必要無いようですね。
遠くから、見守らせてくださいね。
できたら、私に気づいてくださいね。
「幸せに」ўциа
宝石は海を羨んだ。
「あなたはいいね。色んな場所を見れるから。」
「あなたはいいね。美しい青を持っているから。」
「あなたはいいね。色んな生物に慕われているから。」
宝石は比べた。
比べて、恨んで、自分を貶した。
宝石は知らなかった。——————
海もまた、その唯一無二の輝きを羨望していることを。
2 人は結局知ることはなかった。
自分だけの美しさを。
「ないものねだり」ўциа