「初恋の日」 書く習慣73
彼女のことは知っていた
もちろん話したこともある
それは初めて会った日のことではない
切った髪にはすぐに気づいた
前髪ができていたから
みんなから褒められて 嬉しそう
僕もいいねとだけ言った
ある日の給食はカレー
給食当番が盛りすぎて
お腹いっぱいだと言って
りんごの一切れを渡してくれた
まくった袖の その白い手と
酸っぱく甘い りんごの香り
消しゴムを貸してもらって
目が合ってつい逸らしたり
教科書を忘れたフリもした
この感情が
恋という言葉と結びついた日に
僕は気づいた
ずっと前から君を好きだったことを
島崎藤村「初恋」にオマージュを込めて
#書く習慣アプリ #書く習慣 #詩のようなもの #詩 #エッセイ
「明日世界が終わるなら…」 書く習慣72
「明日世界が終わるなら…」
と聞くと
「今日私はりんごの木を植える」
という言葉を思い出します
「いつもと変わらない日常を送る」
という意味なら
朝会社に行って
帰ることを考える
夜家に帰って
仕事のことを考える
明日世界が終わるなら…
これは嫌かな…
「明日への種まきをする」
という意味なら
英単語をひとつ覚える
noteに投稿する
筆で字を書く
歯を磨く
世界の終わりに私ができることは
このくらいのことのようです
#書く習慣アプリ #書く習慣 #詩のようなもの #詩 #エッセイ
「耳を澄ますと」 書く習慣70
川は流れている
地形に合わせて
波立ち 泡が渦巻く
岩の陰
波のない水面が現れる
水の中までよく見える
音は流れている
感情に合わせて
激しく 急に 緩やかに
音符の陰
無音の中に
内面が見える
日常は流れている
時の経つのが
速いときも 遅いときも
こころの陰
思ってもいなかった
感情がある
耳を澄ませば
わたしの底に
蓋をされた涙の水音
苦しみごと抱え上げ
日常の川へ流しても
湧き出る涙は
枯れそうにない
#書く習慣アプリ #書く習慣 #詩のようなもの #詩 #エッセイ
「二人だけの秘密」 書く習慣69
誰にも言っていないこと
名前を呼ばれるたび
何回でも嬉しいこと
気がつくと
目で追っていること
私があなたを好きだということ
今 それは二人だけの秘密
好きだよ 私も
#書く習慣アプリ #書く習慣 #詩のようなもの #詩 #エッセイ
「カラフル」 書く習慣67
風は少し冷たく
日差しは暖かい
空に雨雲はないけれど
虹色のレジャーシート
6色だけどね
空の虹はグラデーションだから
本当は1677万色かな
いえいえ私は
そんなに分解できません
日本の色は 名前色
見たものをそのまま色にする
空色 水色 黄土色
柿色 栗色 小豆色
桃色 藤色 桜色
ものを名前にしてしまえば
あれとこれは同じ色だね
なんてことも無いだろうか
隣の人が見てる赤がどんな赤か
知ることはできないけれど
桜色と言われれば
誰しもあの風景が湧き起こる
一つひとつのものに色があり
全てが色になる
キラキラ光る
このカラフルな世界
#書く習慣アプリ #書く習慣 #詩のようなもの #詩 #エッセイ