【カーテン】
窓辺のカーテンの隙間から白いフワフワな尻尾がゆらゆらと揺れている
頭隠して尻尾隠さずだなと微笑ましく思う
ついついちょっかいをかけたくなって、尻尾をチョンと触ってみる
一度はなんだなんだとキョロキョロしている
何もないことを確認すると、定位置に戻り、また外を見ている
もう一度、またさらに同じちょっかいをかけてみる。
そんな様子が可愛くて面白くて、私も楽しくなってしまっていた。
さすがに気づいた彼から『いい加減にしろー』というような手痛い猫パンチを一つもらった
ごめんね、でも君の可愛さがいけないんだからね
【ココロオドル】
Hey!!! 明日は週末の休日で、好きなコミックスの発売日だ!!
1年前からずっと待ち遠しくて楽しみだった
いつもは疲れるなぁとか早く帰りたい仕事もあっという間に過ぎていく
このために頑張ってきた甲斐がある
気づけば終業時間になっていた
「お疲れ様でした」
少し早足で帰路に着く
明日の予定を頭で立てながら、買ったコミックスのページを開く瞬間をイメージする
今の自分はすごくココロオドル状態だなぁー
なんて一人心の中でクスッとわらった
私なりの幸せな一時である
【巡り会えたら】
『あなたと出逢えたことが一つの奇跡である』
日常の中にある些細な幸福には気づきにくい
ただ一緒にいてワクワクやドキドキといった気持ちを共有できる人と過ごす時間が何よりもかけがえのない貴重な宝物であると気づけたら…
モノクロだった世界も色づくのだろう
今はこの日常で手一杯で、未熟な自分は精一杯生きているけど。
もしもこの先の人生を共に歩んでいく相手と巡り会えたら、一緒に楽しさや悩みもできる限り共有できる方法を見つけられるように話し合えたらいいな…
【秋】
今日も仕事を終え、自転車で走る帰り道、
夕日が差す茜色の空を優雅に舞う赤トンボ
今までの暑さは何処にいってしまったのか、
涼しい風が頬を撫でるように吹いた気がした
ひょんなことだけれど、秋の訪れを感じるようになった
これからは紅葉狩り、松茸や焼き芋、秋刀魚などの秋の味覚など楽しみはたくさんある
読書、スポーツ、食欲、お洒落、人それぞれの秋のイメージがある
私はどんな秋を過ごそうかなぁ
【時間よ止まれ】
「雨降ってきたんだー。私、傘忘れちゃったなぁ」
「傘 持ってるけど、一緒に帰る?」
放課後、校舎の下駄箱で、偶然帰路が重なった
勇気を出して掛けた一言で、傘をもっていなかった君と傘を共有して帰ることになった
隣同士で一つの傘を差して歩いている今この瞬間
もう少しで君と肩が触れそうになるかもしれない
この時だけは空からこぼれる雨の雫がゆっくりに見える
心臓の鼓動が少し早くなっている気がする
たまには雨も悪くないかもしれない
もう少しこの時間が続けばいいのに
『時間よ止まれ』
心の中で静かにつぶやいた