入道雲

守らないといけない
私を傷つける全てのものから
警戒して、排除して、潰さないと
もう苦い思いをしなくて済むように


空にあがった入道雲
美しい見た目なのに、醜い雨を孕んでいる
ああ、急に

雨が降ってきた

夏

暑い、べたべたする
洗っても洗っても取れない皮脂
無限に流れる滝汗
煩い蝉の音に呑まれていって

夏の色を亡くしていく

ここではないどこか

早く助けて
この地獄のような人生から
死にたくない、死にたくない、死にたくない
助けて助けて助けて

ああ、早く逝かないと
ここではないどこかに

君と最後に会った日

私の愛は私の中にしかない
あの日あなたが教えてくれたこと
愛しくて大切で、いつくしむことを辞められない

貴方の愛の欠片が零れた日からずっと考えてるの
なぜ貴方が私のことを生かしたのか
きっと私にわかる日は来ないのだろう


それでも私は、そんな貴方を世界で唯一愛してる

繊細な花

誰の密も受け付けない、緻密な花
それでも少しずつ侵されていく
じくじく、じくじく
偽りの愛を囁く虚ろな花
蟻に気を取られる幼稚な花
色んな花がある中で、私は大きなラフレシアを咲かせる

聞けば虚偽
言わば哀
咲き乱れる姿はまるでゴミ