【大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?】
浮かぶ情景、さぁと吹く風。草木の揺れる音に暖かな陽射し。
私はそんな空間に憧れを抱くことはあるが、実際に行きたいかと言われればそうでもない。心地良いのかもしれない、はたまた虫がうざったいのかもしれない、もしくは少し匂うかもしれない。そんな体感したことのない出来事に警戒してしまう自分がいるから。
まぁとにかく、そんな空間で話を考える余裕はおそらく私は持ち合わせていないだろう、というのが私の夢のない答えである。
【「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。】
ありがとう、なんてありふれた言葉だ。
よく使うしよく聞くし、適当に言っていたとしても少し深刻そうな、真剣そうな顔をして言えば、それだけで相手を幸せにできる言葉でもある。
だからこそ、私は両親にこの言葉を伝えたい。伝えたかった、と後悔する前に、せめて、口先だけの言葉であったとしても。
それだけできっと、本当に悔やむときの気持ちの重さが違うだろうから。
【優しくしないで】
ふと、そんなことを思う時があった。
自分の問題で勝手に家に閉じ籠ったはずなのに、両親はずっと態度を変えることなく接してくれた。自分勝手なその行動に、嫌な顔一つせずに。
何かを食べるには買うか作るかしか基本的には選択肢はない。ただ、外に出たくないし、料理は得意ではないし…で母をいつも頼っていた。
家にずっと籠るということはお金を稼ぐことなんてほぼできない。それでも父は働き続け、私の分の生活費も払ってくれていた。
そして頼ることしかできずに籠る私は、より一層焦りを駆り立てられることになる。外は怖い、けど、これ以上迷惑なんてかけたくない。……いっそのこと…いや、それも怖い。何もできていない私が、ここに居る意味は果たしてあるのだろうか?
まだ、冷たく突き放された方が幸せだった、かもしれない。……もう、お願いだから、これ以上優しくしないで。
【カラフル】
情熱の赤、冷静さの青、恥ずかしさの桃。穏やかさの緑や神秘的な紫など、状態には色のイメージが付いている。
個人的なイメージがついているもので言うと教科。国語が赤で社会が茶、数学が青…のような、そんなイメージだってある。
まぁとにかく人間に色は欠かせないものであって、カラフルであることに馴染んでいるものなのだと思う。
【楽園】
悩みや苦しみのない、幸せな世界。
そんなものが存在するというのは幻想の世界でしかないだろう。人間は、幸せが続きすぎるとそれが“普通”に思えてしまうから。幸せなんて、長続きしないのだから。そうであるからこそ、時には嫌な思いもするし、もやもや考え込んでしまうこともある。けれど、それを乗り越えていけたなら、そこに少しの幸せが待っている。
楽園なんて存在しない、けど、その方がきっと幸せだから。