月に願いを
お月さま、お月さま
次の満月には
私の恋しい人を
連れてきて
お月さま、お月さま
綺麗な三日月の出る
その頃に
私を恋しい人の
元に連れてって
お月さま、お月さま
雲に意地悪されて
隠れた日
私も隠してほしいのよ
恋しい人が探しにくるように
降り止まない雨
毎日毎日飽きることもなく
よくもまあ、こんなに
雨も降り続くよなって
思っていた
きっと泣かずにはいられないほど
悲しいことがあったのだろう
あー、そうか、
人間があまりにも馬鹿な争いをし、
無駄な血を流し、人が人をおとしめ
そんなどうしようもない世界を
見つめて神様がノアの大洪水のように
馬鹿な人間を流しさろうとしているんだな。
とどまることなく溢れる涙が
いつか洪水となり流しさられる前に
この世界が平和になりますように。
そうでなければ、明日も明後日も
まだまだ雨は降り止まないだろう。
神様の涙をどうか、止めてほしい。
突然の別れ
まさにあなたとの別れこそ
突然にやってきて
ただ不仲になり別れたのなら
まだしも
この世とあの世の別れに
なるなど思いもせず
ただ、ただ
心も体も震え
わたしを一人残して
去ったあなたを
恨んで…
まだ何も始まっていないのに
あまりにも突然過ぎて
泣くことさえ叶わず
こんな終わりが来るのなら
あなたを嫌いになる方が
どんなにか楽かと
思わずにはいられなかった
突然の別れは
早すぎる別れになった
真夜中
真夜中は嫌い
あなたを思って
涙が溢れるから
真夜中は苦手
あなたの優しさを
思い出すから
真夜中は寂しい
もう居ない
あなたを恋しく
思うから
だから私は
真夜中になる前に
眠りにつこう
モンシロチョウ
もう、そんな季節だね
ヒラヒラヒラと
軽快に舞う
あんなに薄く
脆い羽で
音もなく
ヒラヒラと…
まるで僕を誘うかのように
美しいダンスを踊る
あちらからこちら
こちらからあちらへと
まるで誘くように
あー、僕は
モンシロチョウ、君にまで
踊らされているのか
捕まえようとしても
スルリと交わして
飛んでゆく
春を目一杯、楽しんで…