脳の血管を詰まらせたので、
別のルートを開拓するべく、
毎日朝ごはんを作る役目を、
夫に与えました。
リハビリ退院後から、
ずっと続いています。
私も楽だし嬉しいし、
とても良い習慣です。
あの時の
片側だけ重力に負けた顔が、
フッと脳裏に浮かんでは
打ち消し、
現在の安定感にニッコリします。
ーーー脳裏ーーー
『意味がないこと』
うちのわんこと遊ぶ時
ジェンガをする。
ババ抜きをする。
洗濯物をたたむ
ボーロの数を数える。
ジェンガは崩すし
トランプは噛みちぎるし
積み上がった洗濯物に飛び上がるし
ボーロを並べたそばから食べちゃうし。
わんこはホケって顔してるし
わたしは何も遂げられず。
なんか他にある?することって??
『あなたとわたし』
相棒さん
あなたは私の事をどう思っていましたか?
相棒さん
今は私の大事な人ですよ。
最初は
作業のテンポも揃わない、
する事の順番も逆、
お話も噛み合わなくて意見もバラバラ。
髪の毛ぐちゃぐちゃにして
あぁーーもういや!!
って思った事も山ほどあるけど、
相棒さん
あなたは、私の選ばなかった事をしてくれるし、
あなたは、私の苦手な人を担当してくれる。
あなたは、私の事を見て真似しようとしてくれるし、
あなたは、私の事を認めてくれる。
相棒さん
あなたとわたしは全然違うのが
とてもいいね。
相棒さん
これからもよろしくお願いします。
3月6日はセンパイの誕生日。
そして3月7日は雪降る中を、
声を上げて泣いて帰った日。
片思いのセンパイの家に初めて行ったのは、
ーーー話があるーーー
と、お誘いを受けたから。
自分の誕生日の翌日に、
私を家に招いてくれた!!
最高に嬉しい気持ち
だったのに。
卒業式を間近にして、
キチンとしておきたいから。
と、私の片思いを終わらせた。
「僕の事は忘れて、これからも頑張って」
意味不明!!
どうして告白もしていないのに、
そんな事を言われなくちゃいけない訳!
なにを自分勝手に完結させてるの?!
ハラがたって、頭にきて、
怒り泣きしながら帰り道を歩いた。
降ってくる雪を相手に沢山たくさん、
語りながら歩いた。
冷たかった雪は、
慰めのつもりか、細かな
柔らかい雨になっていて、
薄い夕日に背中を押されて帰宅した。
まるで
まぁまぁそんなに怒るなよ。
とでも言われるかのように。
ーーー柔らかい雨ーーー
「ほら、ちゃんと見てやるのよぉ」
ママが言う。
かなり真剣に鏡と向き合う。
もう歯が抜けたあんな変な顔はとても嫌。
あっ、でも虫歯だから抜けたわけじゃないよ、
大人の歯になる為だってママが言ってた。
大人の歯はこれでもう6本目。
キレイに磨かなくちゃ。
ママがまたなんか言ってる
「前歯だけじゃなくて奥の方もよ」
え?
あれれ?!
奥の方にも何かちっちゃいのが見えるよ。
これは大変。
片手に歯ブラシ
片手は口の中に指を入れて
くちびるを大きく引っぱる。
ゆのこはますます真剣に鏡を覗きこむ。
鏡の中のゆのこ、とても変な顔。
ぷっ。
ーーー鏡の中の自分ーーー