「ごめんね」
それが私の口癖であり、一番嫌いな言葉でもあった。
人が少しでも怒っていそうな素振りを見せたら悪いことなんてしてないのに「ごめんね」。
人に優しくしてもらっても、「ごめんね、ありがとう」。
一人になった時でも、「ごめん…ごめんね」と独り言。
結局自分がなにをしたいのかなんて分かりもしない。
分かりたくもない。
ただ、こんな自分が醜いってことだけは、明確に分かってしまう。
だから…「ごめんね」。
好きな人の腕にある、剃り残しの毛。
思っていたよりもあった筋肉。
所々にある小さなホクロ。
少し赤くなった虫刺されの跡。
全部、半袖だから気付けた。
けどまさか、こんなことで胸が締め付けられるほどキュンとくるなんて、思いもしなかった。
全部、半袖のせいだ。
透明な水は透明なのに、目に見える。
実際は微妙な青色をしていると聞いたことがあるけど、ならどうして透明だなんて曖昧な表現をしたんだろう。
確かにあれは、絶対に青色じゃない。
だけど透明でもない。
水には色がない。
だから存在しない色の、透明にしたのかもしれない。
いつか、水にちゃんとした色の名前がつくといいなって、少しだけだけど願ってる。
初恋は甘酸っぱいなんて言うけど、私にはそれが分からない。
恋愛なんて夢見てる方が幸せなのに。
人間は強欲だから相手を自分のものにしたくなる。
それで理想と違ったらすぐに捨てる。
初恋は実らない?いいじゃん、それで。
実る恋ほど悲しいものはない。
実ったらあとは腐るだけ。
あなたの初恋の日はいつ?
ねぇ、思い出せる?
君と出逢ってから、私は…自殺を考えるようになった。
毎日死にたい死にたいって、そんな気持ちを抱えて生きていた。
笑ってないといけない。生きてなきゃいけない。
そんな偏見で自分を縛りつけて勝手に苦しむ。
そんな私を君はくだらないって笑ったよね。
本当にその通りだよ。
私はクズでノロマで生きている価値すらない。
はやくしにたい。