miyuky

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11/11/2022, 11:13:12 PM

飛べない翼を
走れない足を
見えない目を

自然界なら淘汰されている

保護するのは
生かすことは
自己満足か

生かすのは
生きるのは
生まれてきたのは
何か意味があるはず

選ばれた君と
選ばれた私

私の罪悪感を
あなたができることで
忘れさせてほしい

愛しい君も
生きたいのだと



『飛べない翼』

11/10/2022, 9:04:20 PM

子どものころは
たくさん見たような気がする
ススキの原っぱ

空地だったのか、河原だったのか

祖母がいた頃にお月見に
ススキ飾ったような
あのススキは
どこで採ってきたのだったのか

すっかり忘れていた

先日、テレビで茅場のある風景を見た
忘れてさられてしまいそうな景色に
持続可能な生活の一端を見たような気がしたが
高齢化の過疎地域に茅場の維持は
困難だろうと思ってしまった


明日の朝は
ススキを探しながら通勤してみよう



『ススキ』

11/8/2022, 9:25:09 PM

探しものは、探しているときは見つからないものです。

いつも思っているのに、聞かれたとき思い出せない。

ココまで出てるのに!ってあれです。
でも、思い出せない。

悔しいので、受験生の兄がスマホ見てヒマそうだったので
「『意味がないこと』と言えば!」
と質問したら
「はっ!?大喜利?そういうの苦手なんだよなぁ」
と、言うので
「じゃ、大喜利じゃなくていいよ、『意味がないこと』と掛けましては?・・・」
「何言っての」
とウザがられた。


いやいや、最近なんかあったはず!

あぁ、あれだ!

母が衣替えしたら、ゴムのスカートしか入らない!
と、言い出したあと
誰かからの受け売りらしく、スマホの歩数計を毎日チェックし始めて
休みの日、ポケットの無いスカートを穿いて、テーブルの上にスマホを置きっぱなしにして
「ヤバい今日一歩も歩いて無い!」
とか言っていることとか
「なんか、あんまり歩いてないのよね、でも、スーパーとか買い物行くと、結構歩いてるのよ」と、余計な菓子とか買ってきて食べてるとか

あれだな!!



『意味がないこと』

11/7/2022, 9:28:12 PM

冬の気配が風に乗って来た頃
サーフィンをするあなたについて
海に行った

寒いから車の中で待ってていいよ

丘の上の駐車場
助手席から見下ろす海
波の間に浮かぶ無数の板の中から、あなたを探す

白波が来たとき 
ボードに立ち上がったのが
あなただったのか
一瞬で波間に消えて行く

遠すぎてよくわからない
双眼鏡でも持ってくればよかった



『あなたとわたし』

11/6/2022, 12:32:30 PM

あなたと最初で最後のキスをした夜


酔っていたこともあって
4駅分歩いて帰ろうと相合傘で歩いていたね

友達4人で飲んだのは覚えいる
他のふたりの地元だったから、アパートに泊めてもらえるかと思っていたが、ダメで歩いて帰った

後で考えたら二人はつきあっていたから、泊めてもらえなかったんだろう


私は、あなたと一緒に歩けるのが嬉しくて
何駅分でも歩ける気がしていた

何度も二人で食事したり
夜のドライブしたり
二人で遊園地にも行った
でも、まだつきあっているとは言えなかった。


車の通りもほとんどない住宅地
橋を渡れば次の駅の住宅街が始まる
川の手前は夜の闇には空地なのか畑なのかも分からなかった
橋を渡れば、もうすぐ2つ目の駅
もう半分歩いた


なんで私が傘を持っていたのかも
もう覚えていない
きっと、私よりもあなたが酔っていたからだったかもしれない

橋の手前の坂道に差し掛かったとき
急にキスをされた
すごく嬉しかった
生まれて初めてのキスでは無いが
どうしたらいいのか分からなかった
なんの前ぶれもないキス

ファーストキスはあなたが良かった

少し長いキスに、気持ちはとろけていたが、今度は手に持った傘をどうしたらいいのか困った

ドラマならキスした瞬間、傘から手を離すのだろうけど
現実は被っていた傘をスローモーションで足もとへ動かすのが精一杯で
傘から手は離せなかった

キスの後の私は、きっと一番いい顔をしていたに違いない
知り合ってもう何年も経つが
こうなることを
私はずっと望んでいたのだ

再び歩き出した

まもなく、タクシーが通りかかった
タクシーで彼の家まで帰った
酔いが覚めたら送っていくよと
彼は実家暮らしだから、駐車場の車の中で夜が明けるのを待った
彼は車に乗るとすぐ寝てしまった
私は眠れなかった

朝帰りの罪悪感
家を出る時、女友達と飲みに行くと出かけた手前
彼に家に送ってもらうのは
つじつまが合わない

彼には駅に送ってもらい、始発で帰ってきたていにして母親に駅まで迎えに来てもらった
嫁入り前の娘が朝帰りだなんて
母親には車の中でこっぴどく怒られた
そんな時代だ


数日後、彼から
もう会えないと言われた
ふられたのだ
いやつきあってもない
「え?ねぇあの夜キスしたよね?」
ノド元まで出てきたセリフは口に出すのを止めた

あの夜のキスまで否定されそうで
何も言えなかった
それに嫌われたくなかったのだ
ズルい別れ方だった
本当に好きならしがみついてでも、別れたくないと言えばよかったのか



何十年も経って
SNSで彼を見つけた
住んでいる場所が他県なこと
家業は廃業して別の仕事をしていることが分かった
仕事の事で使っているSNSのため
家族の事とかは何も分からない

まるでストーカーだな
少し後ろめたく感じた

元気に過ごしているだけで良いと思った


私はあの頃から
自分の恋心を癒すため勝手に妄想している
彼は、ゲイだったのだ。
彼の話に出てくる人は男の人ばかり、時にはゲイの人に気に入られてる話なしもしていた。
私にやきもちを焼かせるために話しているのかと思っていたが、あれは、恋バナだったのだ
ずっと何年も私とお互いの事を好きだったが、口に出せなかったのは、本当に女の人を愛せるか分からなかった
ある雨の夜、酔に任せてキスをしたが、その時やはり女の人じゃないとハッキリわかった
彼女とは、家族にはなれない
そう思ったのだ


本当にただの妄想だが、本気でそう思っている
それでも、今も一人でいてほしい
あの時彼女と別れなければ良かった
そう思っていてほしい
勝手な妄想だ




『柔らかい雨』

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