一筋の光か蜘蛛の糸か
心の支えになったのか
私には分からない
あなたが良いならとめないと
思っていたが
他人では無く、家族ならとめるのか
『一筋の光』
あなたのことを考える夜は眠れなくて
それでまた考えてしまう
眠れないから考えるのか
考えるから眠れないのか
布団の中
灯りも消さず
毛布をかぶる
『眠りにつく前に』
永遠なんてことはないよ
地球ができてから、ずっと続いているのは、地球だけ
愛だって、物だって、生物だって、生命だって永遠なんてないでしょう
「うまい!これ永遠に食べていられる」って言った人だって
「ちょーかわいい、もう永遠に見てられる」って言った人だって
永遠に続けたことは無かったでしょ
でもね、永遠に、永遠にって気持ちはわかってほしい
『永遠に』
「ユートピアって現実には存在しない、理想の場所、理想郷って意味らしいよ」
「えー、ユートピアって、どこにでもある名前だよね、スーパー銭湯とか、パチンコ屋とかにありそうじゃん」
「理想郷ってどんなイメージ」
「春に花咲いてる、見渡す限り続く桃畑のイメージかな?山梨県笛吹市あたりの」
「それって、桃源郷っぽくない?しかも、桃しか合ってない」
「桃源郷も理想郷でも、いっしょでしょ」
「イヤイヤ、反対の意味らしいよ。しかも郷しか合ってないよ」
「えー、じゃあ、あなたの理想郷は?」
「働かなくても、みんなが自由に安心して、幸せに暮らしてる世界かな」
「あー、ホントだ、ユートピアの意味あってるね『現実には存在しない場所』って」
『理想郷』
祖父母の仏壇に
祖父母が一緒に写ってるスナップ写真が飾ってある。
まだ、デジタルじゃない時代の写真だ。
昔の人だから、多分、二人で庭で写真を撮ることなんてして無い。
だから、遠方から親戚が、珍しく来たときに記念写真で撮った写真の一部をトリミングしたんじゃなかったかと思う。
祖父の自慢の大きな松の木をバックに撮った写真。
松の木は、祖父が亡くなって、しばらくして家を建て替える頃まであった。
子どもの腕でやっと抱えるくらいの大きな幹の立派な木だったが、害虫にやられて枯れたのか?家を建てるのに邪魔で移植したのか?
私は、すっかり忘れてしまった。
庭の松の木。
家の裏手にあった桧の防風林。
私の懐かしいものは、今は無い。
『懐かしく思うこと』