『梅雨』
闇の中に降り続く雨、
梅雨の夜、静寂を破る。
黒い雲、空を覆い、
影が忍び寄る、心の隅へ。
滴る雫、冷たく響き、
紫陽花の色、闇に溶ける。
道に迷う、足音だけが、
不気味なリズムで響き渡る。
傘の下、隠された顔、
目を逸らせば、そこに何か。
梅雨の雨、心を濡らし、
恐怖が忍び込む、静かな夜。
「無垢」
幼き日の蒼き闇
夢は魅惑の仮面
迷い込んだ心は
純真の欺瞞に囚われる
優しき風が吹き抜ける
その奥に潜むは狂気のささやき
純粋な笑顔が歪む
闇の中で消えゆく輝き
幼い夢は悪夢と化し
魂は虚無に呑まれる
罪深き影が蠢く
無垢な心に這い寄る
幼き日の青き闇
そこに眠るは忘却の泉
純真の幻惑に囚われて
自らの心を見失う
終わりのない迷宮に
魂は迷い込み
無垢なる光もがき
闇の中で永遠に沈む
「終わりなき旅」
道の先に何がある?
迷い込んだ街角で
猫が「こんにちは」と言った
びっくりして帽子が飛んだ
海を越えたら砂漠が広がり
ラクダが「乗っていけ」とウィンク
そうさ、僕らの旅は始まったばかり
笑い声が風に乗る
ジャングルでは猿とダンス
バナナの皮でスリップし
でも笑ってまた立ち上がる
そう、終わりなき旅は続く
空飛ぶ絨毯に乗ってみたら
雲の上でティーパーティー
クジラも参加して大騒ぎ
「次はどこへ行く?」と聞く
月の上ではうさぎと餅つき
星屑のシャワーを浴びて
無重力で宙返り
「地球に戻るのはまだ早い」
道の先に何がある?
それは分からないけど
冒険の香りが漂う
終わりなき旅を楽しもう
「ごめんね」
ごめんね、君の大事な靴下を
洗濯機で迷子にしたんだ
片方だけがどこかに旅立ち
もう戻ってこないみたい
ごめんね、君の髪を切ろうとして
うっかり前髪を斜めにしちゃった
ミラーボールの下で輝く君を
想像して笑ってしまった
ごめんね、朝のコーヒーを作ったら
塩と砂糖を間違えちゃった
君の顔が驚きで歪むのを見て
笑いが止まらなかったんだ
ごめんね、でも君の笑顔が好きだから
たまにはこんな失敗もいいかな
君の許しを待ちながら
次の「ごめんね」を考えてる
〘 半袖👕〙
冬のコートを脱ぎ捨てて
半袖シャツで飛び出した
けれど風が少し冷たくて
「やっぱり早かった?」と後悔だ
寒さに負けずに再挑戦
半袖のまま街を歩けば
周りの人が振り返る
「あれ、季節を間違えた?」
友だち笑って「まだ早い!」
だけど僕は言うんだよ
「これが僕の春のスタイル
早すぎるなんて、誰が決めた?」