8/26/2025, 9:11:16 AM
【もう一歩だけ、】
「もう一歩だけ」
え?一歩じゃ少なすぎるって?
俺の一歩をなめんなよ?
って、それは冗談だけど。
一歩の大きさは人それぞれ。
君の一歩があって、俺の一歩がある。
その大きさを自分のものさしで測るのは、違うんじゃないかな?
君はどう思う?
8/25/2025, 8:14:42 AM
【見知らぬ街】
暗さが襲いかかる。
夜目が効かない、というよりは視力が落ちる。
心細さもあったけれど、楽しみでもあった。
何を見せてくれるのか。
私がまだ知らない何を見せてくれるのか。
汗がベタベタとまとわりつく。
背中が気持ち悪い。
パタパタと服の中に空気を入れて、また一歩を踏み出した。
8/21/2025, 9:56:44 AM
【きっと忘れない】
忘れたくない。
そう思うほど、忘れてしまうものだ。
泣くほど感動した小説の内容も、
悔しかったテストの点数も。
何もかも忘れてしまうものだ。
忘れる、というよりなくしてしまうみたいだ。
8/20/2025, 9:50:08 AM
【なぜ泣くの?と聞かれたから】
「なんで泣くの?」
「……泣いてないよ」
赤い目でこちらを見る。
「泣かなくていいよ」
沈黙が流れる。
「……ごめんね」
そう謝った身体をぎゅっと抱きしめた。
8/17/2025, 2:13:39 AM
【遠くの空へ】
飛びたかった。
飛んでしまいたかった。
それでもいろいろなことが頭をよぎってしまうのは、
飛びたくないからなんだろう。
終わらせてしまいたくないからだろう。
躊躇いなく高いところに来るくせに、
ずっと飛べなかった。
生きたかった。
今よりもう少しでいいから、
楽に生きたかった。
何かに縋りつきたかった。