【部屋の片隅で】
Dom/Subユニバースです。
わからない人ごめんなさい。
Corner・・・部屋の隅を向いて座る
Sh・・・静かに
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「ごめんなさい…」
「ハァ〜…」
僕が悪いのはわかってるのに怖い。
「"Corner"」
彼の声が冷たく響いた。
びくりと肩が震える。
「なんで…」
「"Sh"聞こえなかった?」
ゆっくりと足が部屋の隅に動く。
体育座りで固まると、冷たい声が飛んでくる。
「15分」
不安で不安でたまらなくなる。
優しい声だけを楽しみにして、壁を見つめ続けた。
fin
【逆さま】
「一緒に、飛んでくれる?」
「飛ぶ?逃げるってこと?」
「ううん。こーいうこと」
そう言いながら、人差し指を逆さまにして上から下へ動かした。
「飛ぶって物理的に?」
「そう。飛んでくれる?」
「悩んでることあるの?僕じゃ解決できない?」
「…わかんない」
「最終手段なら一緒に飛べるけど、まだできることあるなら飛べない」
「やっぱり。お前ならそう言うと思ってた」
向けられた顔にはうっすらと諦観が混じっていた。
「やっぱりってなに?僕はまだ一緒に居たいよ」
「わかってる」
「じゃあ、いなくなんないでよ?」
「俺も一人で飛ぶのは怖い。だから、お前と一緒なら飛べるかなって」
「どうしようもなくなったら、一緒に飛べる。もうちょっとがんばろうよ」
チクリと痛そうに顔をしかめた。
「…うん」
fin.
眠っていいなら、眠ってしまいたい。
永遠に。
【夢と現実】
じわりと視界が滲む。
ふっと息が詰まる。
自分のことが、嫌いになる。
【さよならは言わないで】
「消えたいな」
そうつぶやくと、
「同じく」
と返ってきた。
「ゲームしたい」
とか
「宿題だるい」
とか言ったときと同じテンションで。
「いつ?」
「…え?」
「いつにする?」
怖くなってうつむく。
「…まだ」
「そっか」
なぜか彼の声はずっと明るい。
「さよならするときは、絶対一緒な」
fin.