12/7/2024, 9:47:06 AM
【逆さま】
「一緒に、飛んでくれる?」
「飛ぶ?逃げるってこと?」
「ううん。こーいうこと」
そう言いながら、人差し指を逆さまにして上から下へ動かした。
「飛ぶって物理的に?」
「そう。飛んでくれる?」
「悩んでることあるの?僕じゃ解決できない?」
「…わかんない」
「最終手段なら一緒に飛べるけど、まだできることあるなら飛べない」
「やっぱり。お前ならそう言うと思ってた」
向けられた顔にはうっすらと諦観が混じっていた。
「やっぱりってなに?僕はまだ一緒に居たいよ」
「わかってる」
「じゃあ、いなくなんないでよ?」
「俺も一人で飛ぶのは怖い。だから、お前と一緒なら飛べるかなって」
「どうしようもなくなったら、一緒に飛べる。もうちょっとがんばろうよ」
チクリと痛そうに顔をしかめた。
「…うん」
fin.
12/6/2024, 9:59:33 AM
眠っていいなら、眠ってしまいたい。
永遠に。
12/5/2024, 9:54:33 AM
【夢と現実】
じわりと視界が滲む。
ふっと息が詰まる。
自分のことが、嫌いになる。
12/4/2024, 9:17:01 AM
【さよならは言わないで】
「消えたいな」
そうつぶやくと、
「同じく」
と返ってきた。
「ゲームしたい」
とか
「宿題だるい」
とか言ったときと同じテンションで。
「いつ?」
「…え?」
「いつにする?」
怖くなってうつむく。
「…まだ」
「そっか」
なぜか彼の声はずっと明るい。
「さよならするときは、絶対一緒な」
fin.
12/3/2024, 9:25:02 AM
【光と闇の狭間で】
「いい子、いい子」
って褒められるように生きてきたけれど。
いい子じゃいられないときもある。
今は、いい子?いい子じゃない?
狭間なんじゃない?
fin.