8/7/2025, 2:24:06 PM
降り続ける雨
見えぬ太陽
羅針盤は狂ってしまい
意味を成さない
私は迷う
横風 高波 濃い霧の中
私はぽつり海の真ん中
それでもと
光を探して
悪天候の中船を走らせた
進むべき方角を決めるのは
自分でいい
心の羅針盤が指すままに
街明かりが見えた
やがて空は晴れた
波はおさまり
私の目には夢が映った
【心の羅針盤】
8/6/2025, 9:00:31 PM
さよならが寂しいから
またねと言う
ごめんねは重たいから
ありがとうと言う
思い出を溶かすから
夏空と呼ぶ
君がまだ好きだから
苦しくなる
君を忘れられなくて
私だけ夏に取り残されている
【またね】
8/1/2025, 3:10:47 PM
八月がきて
今年もあなたに会いにきた
今日の空は
まるであなたのような
やわらかな陽光が降りてくる
ここにいますか?
お母さん
この空の向こうで
あなたもまた
同じ夏を見上げているでしょうか
【8月、君に会いたい】
3/15/2025, 4:41:33 PM
その数字を見た瞬間、それまで胸を締めつけていたざわめきが、紙を持つ指先の震えとともにすっと消えた。
「——母さん!」
息を詰めたまま、もう一度確かめる。
確かに、そこにある。
「……あった、合格だ……!」
声が震えた。
けれど、それはもう不安のせいじゃなかった。
【心のざわめき】
2/10/2025, 5:16:14 PM
ヒトは、二度死ぬ。
一度は、心臓が動かなくなった時。
二度は、あなたの記憶から消えた時。
「もう一度逢いたい」
星なった私は、
夜空を真っ直ぐに見つめながらそう願い事をする親友を、一望する。
「そんなこといわないで。あなたの記憶に私が存在する限り、私はいつでもあなたと出会えるのよ 」
【星に願って】