猫好き

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5/1/2026, 10:31:49 AM

『カラフル』

僕は人の感情が色で見れるようになった。例えば、怒っているときは赤、悲しいときは青、嬉しいときはピンク、楽しいときは黄色。他にも様々な色がある。この能力はとても便利だ。人の感情が分かるから、今話しかけていい人、話しかけないほうがいい人の見分けがつく。
「この人がこの感情なのは、こんなことがあったからかな。」と考えるのが僕の日課になり、少しの楽しみになっていた。今日もカラフルな街の中、僕は黄色を纏いながら過ごしていく。

4/30/2026, 11:54:25 AM

『楽園』

僕にとってここは楽園みたいなものだった。勉強は嫌だったけど、友達とバカやるのは楽しいし、学食も美味しいし、行事後がたくさんあって毎日が楽しかった。なんなら家より学校のほうが好きだった。でも、君はそうじゃなかったんだ。いつも楽しそうな笑顔を浮かべて僕と喋っていた。でも、違ったんだね。君にとってここは楽園じゃなかったんだ。君は楽園を探しに行ってしまった。

それから僕の世界から色が消えてしまった。何をしても楽しくない。本当の楽園は何処なんだろう。君は見つけることができたのかな。帰ってこないってことはおそらく見つけたんだね。僕はようやく気づいたよ。僕の楽園は学校じゃなかったんだ。君の隣だった。もっと早く気づけば良かった。もう遅いのに。

4/30/2026, 7:28:19 AM

『風に乗って』

「あ。」
気持ちいい風を受け止めながら、自転車を漕いでいると、後ろからそんな声が聞こえた。僕たちが止まると同時に風もなくなった。僕は振り返る。どうやら彼女の帽子が飛んでいったそうだ。
「帽子が、、、」
小麦色の麦わら帽子は彼女のお気に入りだった。
「そんな顔しないで。また買いに行こう。」
彼女は少し残念そうな顔で
「分かった」
その声が聞こえたと同時に再び足を動かした。さっきより少しゆっくりに。