今日は、彼からご飯に誘われている。
電話した時はなぜか、どこか緊張してた声をしていた。
何か、隠していることでもあるのだろうか。
不安になる。
今日はたまたま仕事が休みだっため、夕方に合わせるように支度を済ませ、駅に歩いていく。
駅に着いてみるとホームは、学校終わり、仕事終わりの人で混んでいる。
そんな時だった。鞄にしまっていたスマホの音が鳴る。
メッセージの通知オンだ。
『少し遅れるごめん!!
なるべく早く行くから、いつもの場所で待ってて』
私は、すぐに返事を書き彼に送る。
電車が駅に入ってくる。ここから三駅離れた場所まで電車に揺られ乗っていく。
混んでいる割には、席座れたのはラッキーだ。
スマホでSNSを流し読みしつつ、着くのを待った。
電車に揺られること十分足らず、目的の場所に到着する。相変わらず、駅のホームは混んでいる。
それを慣れた感じで進んでいく。
結局、目的の場所に着いたのは最初予定していた時刻よりも少し遅れた。
服装の乱れを直しつつ、彼を待つ。
そうして、もう一度スマホの音が鳴る。
『︎もうすぐ着く。待たせてごめん』
彼からのメッセージだ。返信を打っていると私の好きな声が私を呼んでいる。
『明美』
『涼介遅い。まぁいいわ、ご飯食べに行きましょう!!』
彼は何度もその後謝っていた。そうして、世間話をしながら彼が予約したお店に着いたのだ。
そこは、前に私が『一度行ってみたいお店なんだよね』って言ったお店である。
『え、ここって、そうだよね』
『うんそうだよ!君と一緒に来たかっただ』
フレンチのフルコースを食べるとは聞いてたけど、ここのお店は相当お高いお店だ。
そうして、緊張した面持ちで入ったためか、あまり覚えていない。
『緊張しててなんも味覚えてない』
『僕もだよ。あのさ、僕と結婚してくれないかな』
それは唐突だった。洒落た雰囲気とか何もない感じに振り返りざまに、持っていた紙袋から数本の花が束になった花束を持って私の前に止まったのだ。
『マーガレットの花… ありがとう。これからもよろしくお願いします』
その後、結婚記念日には互いにマーガレットの花束を送り合うのであった。