12/31/2023, 11:44:15 AM
幾千幾萬
幾夜幾度と
止まらぬ想ひ
果なき渇望
終はらぬ懸想
止まらぬ願ひに
身を焦がし乍ら
君の背中に手を伸ばす
誰が指差し
咎めようとも
想ひに此の身が
燒け爛れようと
年を跨いで刻を越う
通れあんせや
來なれあんせ
卯貪り倶利伽羅龍を
喚び寄せて
新しき年に
松明掲げよ
荒御魂
奇魂
楽しき夜遊び
幸魂
和御魂
12/30/2023, 10:00:50 AM
獨りの夜は
長くて淋しい
一人の夜は
永くて優しい
こんな夜には
心は旅立つ
遠くに滅びた
巨躯の鳥たち
忘却れ去られた
藏書庫の翼人
黄昏搖れる
想ひ出の中
眩しく微笑む
君の眼差し
12/29/2023, 2:15:17 PM
生まれて此の方
幾年月
命の器に注がれて
此の世の中の
錆びた鎖に縛られた儘
飼ひ慣らされて
服從してく
抗ふ事も飽いた獸
靜かに宙を
見上げて逝くだけ
12/28/2023, 10:16:39 AM
途中で見放すくらゐなら
優しさなど
持ち合はせない
冷ややかな傍觀や
冷酷の方が
わたくしには
ずつとまし
飽きるくらゐなら
手に餘ると過るのなら
最初から
摘み取らないで
初めから
与へないで
憐れな野の花よと
捨て置いてください
どうか
どうか
12/27/2023, 1:09:21 PM
太宰治に物思う
戀に溺るるほど
無謀にかず
愛に縋るほど
盲目にもえ成らず
恥多き世なりきと
言へた麗しききみ
眩しき人なり