4/3/2023, 7:32:43 PM
‐一つだけ‐
夜明けに唱ふ
ピアノの聲は
小夜啼鳥の
儚い囁き
鳥待月は
始まりの月
怯え乍ら
戸惑ひ乍ら
あと何度となく
櫻を葬送るか
4/2/2023, 1:04:02 PM
‐大切なもの‐
深夜の霧雨
滴る涙櫻
君を特別好きな
譯ぢやなくてさ
言葉が記憶が
想ひ出されては
想ふ夜が
心(此處)にあるだけ
幸せにおなりよ
自由に生きてさ
3/31/2023, 8:32:46 PM
‐幸せに‐
夢を渡つて
夜を羽ば度き
瞬く夜明けを
飛び越えて
手を伸ばすから
ぼくを信じて
屆けよ君に
此の聲
言の葉
夜を翔け抜け
朝へ翔んで
3/31/2023, 12:46:28 AM
‐何気ないふり‐
春雨木琴
全てを濡らして
マンション露臺で
燻る煙草が誘ふ夢は
園庭わきの古水琴窟
遠い想ひ出
くぐもる夕陽
想ひ出せない
ラヂオの呟き
記憶の汐音は
濱邊で見つけて
耳を澄ませた
卷き貝謳ふ
生まれ日の記憶
3/28/2023, 7:06:36 PM
‐みつめられると‐
其の美しい瞳の光よ
其の嫋やかな指先よ
聖なる物は美しい
聖なる物は神々しい
聖なる物は煌めき眩しい
聖なる物は光解き放つ
山よ海よ
春を想ひ出せよ
さうして耀き命を謳へよ