5/18/2022, 8:22:55 PM
‐恋物語‐
キミが附き添ひ
わたしは微笑む
黄昏時は夢見る時
眞夜中の童話
硝子の靴
氷のやうに瞬き煌めき
白堊の路で彈けて消えた
また逢ひませう
守られなかつた約束が
白い窓帷に搖れてゐる
今此の瞬間に
シャンデリアが墮ちて
終はつてしまへばいいのに
どうせ終はる夢ならば
一瞬の幸せで
消えてしまへばよいのに
さう願ひ望んだ彼女が見た夢
硝子ケースで散つた薔薇
廻廊で碎けた小さな靴
もう誰も觸れる事が出來ない
美しいもの
約束は忘却れ去られた儘
5/17/2022, 1:28:19 PM
‐真夜中‐
キミの為に詩を謳う
耀く夜を愛を謳う
時計の針を逆に廻して
夢の世界へ連れていく
お童話の薔薇の姫君
キミはボクの薔薇の花嫁
瑠璃石をちらした天幕の下
豪奢な螺巻き人形のよう
ふたり手を取り踊りましょう
回転自動琴をとめないで
永遠の夜をとめないで
月夜の光に
浮かぶ二つの影法師
お童話のふたりの姿
星がうっとり俯きながら
ため息をついた
きみの瞳は
海のように光に揺れて
ふたつの影が寄り添い重なり
夜風はそっと幕をおろした
5/16/2022, 11:54:05 AM
‐愛ガあれバなんデもできル???‐
逆に問ひ度い。
愛に対し其の效果や力
其の存在意義を
問ふべきものか??
愛に意味を
問うてしまつた時點で
其れは愛ぢや
ないんぢやないか?
5/15/2022, 10:10:29 AM
‐後悔‐
日が昇り沈む
憶えては忘却れ
繰り返しては歎く
繰り返される過ち
優しさをなおざり
弱きを踏みにじり
他への讓歩を抛棄した
君よ慘めに果てて逝け
千の夜と一つの朝
5/14/2022, 6:09:08 PM
‐彼女はとても憤慨していた‐
感情の赴くままに
本能が望むがままに
理性を放置し
思考を抛棄し
ただ成り行きと
思ひ附くままに身を任せ
氣が向くがままに
食ひ散らかし乍ら
生きる事を選擇していく
此の世の中の大概のことは
憤慨などする價値もない事許り
彼女は一生其れに氣がつかない
神經をすり減らし乍ら
感情を垂れ流し生きていく
周圍を自分を命を擂り潰し乍ら
其はある意味呪ひである