3/28/2024, 2:24:32 PM
「ばーん」
ふと目が合って暫し見詰めあった後、どこか照れた顔で指で作った銃で撃ち抜かれた。咄嗟にヴッと胸を抑える。誤魔化しにしても許せねえかわいさである。絶対にハートの光線が出ていた。かわいい。
「危なかった…私じゃなかったら死んでたよ」
「他の人ならやらないし」
しれっと言われて私も死んだ。
"見つめられると"
3/27/2024, 11:49:32 AM
「好きなんです」
「わかるけど…でもやっぱり彼宛のバレンタインプレゼント勝手に全部断るのはまずいよ…」
「だって、好きなんです」
「わかるけど…その上で「やっぱりモテないんですね、可哀想♡」って煽り散らかしてたの見てたし…」
「でも、好きなんです」
「わかるけど…「お前って厄災なの?」ってキレられてたじゃん…」
「こんなに好きなのに!」
絶対1/3も伝わってないから、言えないとか言ってないであいらぶゆーをしっかり伝えた方がいい。
"My Heart"
3/26/2024, 12:56:47 PM
私の方が美人だし、私の方が足が長いし、私の方が成績が良いし、私の方が人望があるし、私の方がお金持ちだし、私の方が付き合いが長いし、私の方が彼のことをよく知っているし、私の方が彼のことを慮っているし、私の方が、お似合いな、はずなのに。
「フッ…おもしれー女」
あの女の後ろ姿を一心に見詰めて彼は嬉しそうにそう呟いた。
"ないものねだり"
3/25/2024, 10:52:12 AM
あ、これ欲しがってたっけ。ああ、これ好きって言ってたな。思い出される会話や顔に自然と買い物カゴが増えていく。
自分が好きなものは15円値上がっていたので手を伸ばすこともなく通り過ぎて。
"好きじゃないのに"
3/24/2024, 11:09:50 AM
「雨が降ればいいのに」
雲ひとつない青空の下、拗ねたように彼女がそう言った。意図がわからずはあ、と曖昧に返せば、彼女はきゅと控えめに俺の指先を握る。
「だって、それなら堂々とくっつけるもの」
"ところにより雨"