【お気に入り】
世界を
自分の"お気に入り"だけで埋め尽くせたらいい
お気に入りの本と
お気に入りの音楽
お気に入りの服に
自分の好きなものだけ出てくるご飯
自分の理想が全部叶う夢のような家
嫌いなものは勿論、ほどほどのものすら無くなった
"私のお気に入り"だけで成り立つ世界は
私にとってきっとシアワセ?
なんてことを考えてみる
ところで
私に真のお気に入りなんてあるのかな?
世界の9割はほどほどでどうでもいい
嫌いじゃないけど好きじゃないし、
好きだけど、"お気に入り"にはなれない
そのお気に入りだって
あれやこれやと比較して、
コレが好き!になっていく
お気に入りだけをかき集めた世界で
全部を好きであり続けるなんて
ほんとうにできるんだろうか?
いつか全部空っぽになってしまうんじゃないか?
そんな不安を抱えながら
今日も"お気に入り"を語る
【誰よりも】
"誰よりも"という言葉に
貴方は何を続けるだろう
【10年後の私から届いた手紙】
たくさんあった荷物をどんどん運び出し
空っぽになった部屋を眺めている時
いつの間にか床に落ちていた封筒が目についた
最近買ったばかりのレターセットと同じ柄
(忘れ物はきちんと確認したはずなんだけど…)
と思いつつ拾ってみると、
宛名も差出人も書かれていないそれには
どうやら中身があるらしい
よく考えると、自分のものはそもそも未開封だ
無駄にある記憶力を探らなくたって、
手紙なんて何年も貰っていない
ふと思い立って封筒を裏返した瞬間、
何も書かれていない、封すらされていないが
差出人が私自身であることを何故か確信した
きっと何年後かの自分からの手紙
果たしてこれを読むことは
未来の私にとって正解なのだろうか?
そんなことを考えながら
開いた先に答えがあるかと手紙を開く
"
10年前の私へ
"
書かれているのは希望か絶望か
それとも日常か
【バレンタイン】
幼い頃も、学生の頃も、そして今も
バレンタインはきちんとチョコレートを用意する
生徒だった頃はともかく、
手作りなんて何年も作ってないし、
今じゃチョコレートという形だけ
パックでいくらの市販品
でも、それくらいがたぶんいい
得しちゃった!くらいの気分で貰われていき、
食べたチョコレートと一緒に
貰った記憶も消化されてしまうくらいでいい
チョコレートは捧げ物だから
「チョコレートと引き換えに、
貴方が私の目を見て、
ひと言分でも時間を割いてくれたら」
なんて、義理というには重すぎるかな
【待ってて】
「あなたはあなたでいい」
そんなこと 今更言われなくたって
昔からよく知ってる
幼い頃から周りと同じじゃいれなくて
「自分は自分、人は人」って
心の中でたくさん唱えて生きてきた
はしゃぎながら隣を過ぎていくあの子たちも
一人が好きと言いながら、
なんだかんだで周りと一緒に遊べる人も
いっそ引き篭もって関係全部断てる人にだって
同じになれないし、ならないだろうけど
羨ましいは捨てられなくて
生きてくための自己肯定と
どこからか湧き起こる自己否定の間で
へらっと笑いながら生きてる
そんな私が"私"を認められる日を
待ってて 未来のわたし