3/5/2024, 4:51:26 PM
底なしの欲望
手に汗握る交渉で
やっと手にした生命は虚ろ
笑えない 悪魔の傀儡な断末魔
宵の隙間に姿を消しては
後悔 と指先辿って
誰もあとを見ない
心の臓がたった今に止まるまで
浅い接吻を ただ 終わらせないで
1/24/2024, 2:38:57 PM
夕陽に焦がされる白い頬
おまえは嵌め殺しの窓を眺め
物憂げに机の木目を指で辿る
点と点を繋いだその時
はっとして椅子を引いた
気がついた時にはもうおしまいだった
珈琲を飲めない青白い顔の女
磨りガラス越しに心臓を叩いた
その音がおまえを呼び起こしたのだ
穢れた誘惑
11/29/2023, 9:36:05 AM
盲目の巨人の足元に浮かぶ炎
人の病が治らない
白々しい顔をして みな不死身のくせに
狼狽えて床を叩けども
手が口々に弾け飛ぶ
己の恥ずかしい箇所を、
暴いて、触って、舐め回して、好き勝手に
蒼い病魔が精巣を吐き散らして唾を塗った
手垢をたくさんつけてベッドの下に眠っている
それがどうして愛と呼べるか
それがどうして憎と呼べるか
11/24/2023, 9:41:44 AM
計算づくめの甘い罪
梅雨前線ロッカーの三番目
実りのない冬がくる
「会いたい」それだけが連絡網
無意味な2年と6ヶ月が経つ
だから お前に呪詛を囁いている
何もひとりで成せぬお前を
ただ脳裏に刻んでいるから
11/2/2023, 6:34:40 PM
理性を解いて暗闇と融ける
喉を通る不快な感触
手汗がまだ止まらないから
あたしと早く踊って頂戴