狭い部屋
屋根裏の小さな部屋
もう使われていない部屋
古めかしい本や箱が
無造作に積み重なっている
扉を開けた時から感じた木の香りに
もう戻れない頃の記憶を思い出す
昔はこんなにも狭い場所が
大切な秘密基地だったっけ
カーテンをいつぶりかに開けると
埃をかぶったかつての宝物たちに
ほのかに日の光が差した
文章を書くって難しい。
作文とかだと、文の中で「良いこと」を言おうとしてしまう。でも、それではあまりにわざとらしくて、格好つけている感じがして逆に伝えたいことが上手く表現できなくなる気がする。個人的には、近頃なら、もっと日常的で「等身大の生きる人」に寄り添うようなことの方が人に伝わりやすいのではと思った。
でも、どんな創作も芸術も、人の数だけ価値観があって、自分にとって心に響くものがあるだろうから、文章だって、自分がちょっとでも好きだと思えるものにできたならそれで良いのかもしれない。
少しでも、誰かが良いなと思ってくれるような文章を書けるようになりたいと思った今日この頃。いかがお過ごしでしょうか。
無垢
なにも知らないあなたの目
透明に輝くその光
まっすぐ夢を見るその心
それは純粋でただただ愛おしく思える
どうかまだ少しそのままで
終わりなき旅
遥か遠くまで続いていく道
どれだけ歩いても変わりなき道
曲がり角に出会う時もある
その時選んだ道を
自分にとっての正解にできるよう
また前に進んでいく
そうして旅は続いていく
道はまだまだ続いているのに
もう前に進めなくなった時
後ろを振り返ると
長い長い道が見えてくるだろう
それを見ながら休息すれば良い
そしてまたいつか
ゆっくり歩きだしていく
人生は終わりなき旅
「半袖」
中身を整頓しようとクローゼットを漁っていると、久しぶりにとある半袖の服を見た。それは夏になると毎回着ていた服で、もうずいぶんと着古してヨレヨレになっている。
一見何の変哲もない白Tシャツだが、自分にとっては今までの夏の思い出が詰まったなじみ深い物だ。この服を見つけると、友達とはしゃいだ記憶、親の実家に帰った記憶、普段は行けない場所に旅行した記憶…。そんなことがよみがえってきた。もう今の自分にとっては小さくて着れないが、捨てるのも惜しい。まだ取っておこう。
すっかり思い出に浸ってしまい、クローゼットの整頓という本来の目的をさっぱり忘れていた。他の半袖の服も見つけて外に出していく。去年も夏はあったはずなのに、なぜかそれらがとても懐かしく思える。
今年の夏は、半袖を着て何をしようかな。