希望を掴んで 巨星墜つ
写る貴方は言葉を紡ぐ
期待を孕んだその瞳
その寵愛を その眼差しを
私は瞳に映らない
追い越すはずが 君は遙けし
誇りは希望を与えし者に
私は平和の贄となる
過去の強きの代償に 未来永劫の落魄を
墜ちて尚 星芒衰えぬ憧れよ
嗚呼輝かしき未来を見据え
どうか少しだけ此処に居て
貴方の語る空言に倦む
雲知らぬ雨の降る星月夜
私は君の寄生虫 貴方にとっては塵芥
どうか夢寐にも忘れない
この気持ちだけは見逃して
お題【いつまでも捨てられないもの】
タイトル【笞】
せめて今宵は夜の衣を返し着る
私の心は残んの月
貴方に溺れて 息も出来ぬ程
この徒恋を抱いて逝く
私の心は残んの月
愛を知り快楽を知り
坊やは誰で恋を知る
囁く愛は恋知らず
赤い糸先は誰のもと
身を焦がす様な恋を求めて
海底に引き摺り込まれる 天満月夜
私の恋を嘘だと嗤って 貴男で中を染められる
私の中の肥えた胎児は 貴男の愛でまた肥大する
結ぼれ心に指掛けて 柔い私を嬲らないで
上書きされて染まる私の 泡沫の偽恋
貴男の檻で朽ちてゆく 蕩けて過去を消してゆく
貴男は私の寄生虫 私の骸を抱いて逝って
お題【夜の海】
タイトル【嬲って穿って殺めて愛して】
輪廻転生の果て ここに集う
交わした契りに希う
1人乗り おんぼろチャリで下り坂
溽暑に風薫る 飛輪に目を細める
視界を染めたのは 思い出の色
あの夏の 青
麦わら帽子を目印に
再び集う約束の夏
色鮮やかな青 欠けることなく
氷菓子は 幸せと涙の味
雲井を眺め 指切りをする
雀色時 3人で
おんぼろチャリで上り坂
お題【自転車に乗って】
タイトル【明日も来年もまた来世でさえも隣で笑って】
何億万の夜が明け
何億万の日が沈む
平和を願い 兵を挙げ
神に成ろうと自惚れる
死を恐れ 運命に縋り
時の流れに泣き叫ぶ
希望を謳い 助けを拒み
己の悲劇をひけらかす
神を崇め 神に縋り
神のせいだと言い喚く
神に祈り 神を貶し
神はいないと語り嗤う
地獄を恐れ 天国を願い
正しさの為に人を殺める
何兆回も日が沈み
そして朝は来ないのだろう
お題【神様へ】
タイトル【知性と理性と自尊心で絶滅しました】
かこめかこめば 檻の中
嘆き嘆いて 幾星霜
妬心積もりて ないものねだり
その清らかさに醜く写る
水晶のよう 宵闇のよう
紅差す唇が愛らしか
妬心に狂って ないものねだり
その優しさに醜く写る
お題【ないものねだり】
タイトル【泥沼】