バイバイ
疲れた。と言っても普通に生きている人よりかはなにもしていない。勉強も運動も他人が当たり前にしていることでさえ私は出来ない。個人差はあるというけれど、その言葉だけでは補いきれないと思う。学校にさえ生きていなかったのだし。普通の家庭に生まれて、不自由なく暮らせて来られた。けど、やはり疲れるものは疲れる。それはそうか、生きてるんだもんな。死んだらどうなるのかな。楽になれるのかな。死ぬってなんだろう。身体的にいえば大抵は心臓が停まることだとは思うけど。精神的にいえばもうとっくの昔に息絶えていたのかもしれない。
全てが不幸ではなかった。楽しいこともいくつかあった。
愉しいこともそうでないことも共存している世界があって、私は偶々そこに生まれて、疲れただけ。
それが人生。なにも私は不運じゃないし、頑張った。私なりに。終わりにしよう。この身体も見るに堪えない、みすぼらしい体たらく。
息が苦しくなってきた。なにも見えない。
終焉か
バイバイ私
バイバイ思い出
バイバイ
帽子かぶって
深く深く帽子をかぶる。足元しか見えないけど、今はそれで良い。今だけ、正面にいる人から視線を逸らせればそれで十分。あの人のことを考えるだけで身体が宙に浮かんでいる気分だ。全身が焼けるように熱い。
わたし今、どんな顔してるのかな。
やさしい嘘
優しい嘘に包まれて、なにも知らないまま枯れていきたい。
瞳をとじて
瞳をとじて、私は何を考える。
瞳を瞑れば眼球をいくら動かしても、みえる世界は暗闇で目から入ってくる情報は皆無となる。
そして、私は真っ暗な世界に一人でいるような気分になる。一人は苦手だ。
一人だとどうしてもネガティブな思考に陥る。
けれど、瞳をとじれば嫌なものを見なくて済むのでそれもそれで良いのかもしれない。
明日に向かって歩く、でも
昨日を振り返って、反省点を絞り出して、次に活かせるよう熟考する。
「ただ歩いているだけでは、駄目だ」って誰かが云っていたから。ぼけっとするなって。
迷惑をかけなければ良いんじゃないの?そこが問題ではないの?
私は云われた通り、後戻りはできないから、今を一生懸命に生きる。
辛いことがあっても、苦い想いをしても、笑って笑って嘘に嘘を塗り重ねて生きる。余裕なんて雀の涙程度すらないくせに、「明日を生きられない人のことを考えて命を無駄にしないようにして」って誰かに云われたから、誰かに、そうしろって云われて、だから死なないように生きる。今日も明日も明後日も来年も十年後もずっと、ずーと、期待はされていない。分かってる。と思う。