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6/25/2024, 11:43:40 AM

「繊細な花」
作¦布野きょうか

一枚、二枚、三枚、と綿毛のように繊細な離弁花で花占いをしている。やがて雌蕊と雄蕊しかない花と呼べるか不明な物は嫌いを示した。
「そっか良かった。私も嫌いだから」

6/23/2024, 2:25:07 PM

「子供の頃は」
作¦布野きょうか

子供の頃、なんて呟くには早いすぎるあたしは今日12歳になる。少し大人になって子供の頃とカッコつけて言いたいあたしは誕生日も虐められている。小学生のいじめなんて可愛いものだと思うだろうが、目に入れても可愛くないし痛い。今年の誕生日プレゼントは義眼だ。目に赤い絵の具を垂らされたから。貰えるだけ有り難いが、こんなに屈辱的なプレゼントは無いだろうな。

6/1/2024, 10:04:47 AM

「梅雨」
作¦布野きょうか

私の後ろには雨がポツポツと降っている。
ふと手鏡をみた。本当に私の後ろだけ。
元彼が着いてきているように。今日私は今日彼氏と別れた
その雨は私たちのよりを戻そうとしているようだった。
今日の雨はどうにも鋭いようで、ポツポツと振る度に
私に刺さるガラスのようだ。
ガラスペンの様な雨は今日は今日だけは色の着いたガラスのようだった。ブルーな気持ちのくらい青色。

5/31/2024, 10:34:17 AM

「無垢」
作¦布野きょうか

今日私は純粋無垢という言葉を脱がなくては行けなくなった。何故かって言われたのなら、深くは分からないが裸の両親が、凄くて惨い事をしていた。お父さんがお母さんの首を絞めながら「愛してる」って。私は声を挙げた。「何してるの?」すると2人はこちらを振り向いて1時間ソファに私を座らせて、目の前で教えてくれた。あまりの衝撃に、もう頭にはほとんどないが、愛し合うの言葉の意味が変わったくらいだ。

5/30/2024, 10:05:17 AM

「終わりなき旅」
作¦布野きょうか

旅行が好きな母親が悲しそうに言ったんだ。「生きるってことは終わりなき旅だよ。」って。幼い私にはまだ生きるって事も終わらないって事もしらなかった。ずっとベッドからの木を見てたんだけど、中学生になって少しわかった気がするよ。死んでも誰かの記憶や写真残されたもので行かされるんだね。母親の写真は私の涙で濡れた。
綺麗な空からは狐の嫁入りの様な雨が降り続けている。
旅行のように一瞬で終わればいいのにね。

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