3/28/2023, 10:57:23 PM
君に見つめられると
恥ずかしくて、
溶けてしまいそうになる。
頭のてっぺんから
真っ赤になりそうで、
すごくどきどきする。
君はこっちを見て
「美味しそう」とただ一言
え
美味しそう!?
どきどきで頭が回らない
視界がぐわんぐわんと揺れて
身体の端っこから
溶けだしたみたい
君は私の両頬に手を当て
顔を近づける
え、そんな、ダメだよ
君を遠ざけようとしても
力で君に叶わない
もう、食べられちゃってもいいなって
全てを君に委ねてみる
ああ、私を食べる君も
すっごく素敵だよ
私は甘かったかな?
箱からもう1粒、私を取り出す君。
#見つめられると
3/27/2023, 5:30:40 PM
窓を開ける。
三階の教室にはいつもなら
強い風が入ってくるはずなのに、
今日は穏やかな春風が私の頬をなでる
どことなく乾いた匂いがした。
もう一年でここには居られないんだな
と思うと少し悲しくなった。
そもそもこの教室とはもうすでに、
いや、春休みが終わったらお別れなんだ。
いつも授業を受けていた机、
朝登校して荷物を押し込んだロッカー、
好きだった彼が座っていた席、
放課後、彼に告白した教室の後ろ、
窓際のあのスペース。
青春は確かにそこにあったんだ。
私の心はここにおいていくのかな、それとも。
そんなことを考える、
春休み中、部活の休み時間。
#My Heart