「暗がりの中で」
暗がりの中で、君だけが僕の唯一の光だった。
そんな君が、独りで悲しんで泣いているのなら、隣で支えてあげたい。君が愛を望むなら僕の全部で君を愛そう。だって君は僕の光だから。
「行かないで」
なんで私を置いてくの。あれだけ努力したのに、あれだけ愛したのに、あれだけ尽くしたのに。行かないで。私のことを愛してくれたじゃない…!
ハッ…!
起きたらそこは、私の部屋のベッドの上だった。
「またこの夢か…」
私は一ヶ月間誰かを愛して、愛した人に置いていかれる夢を見続けている。
私はあんな風に彼氏に置いていかれないように努力しなければ、愛さなければ、尽くさなきゃ…愛して、もらわなきゃ…。
彼女は愚かだった。その夢が未来の自分だと気づけていたら…なんてね。
「子供のように」
私は子供の時に子供のような事をした思い出がない。それは、両親が望むからだ。あなたはこうあらなくてはいけない、あなたは優秀でなければいけない。あなたはいつだって冷静でいなければいけない。あなたはいつだって優しく……そんなことをずっと言われてきた。毎日呪いのように…。
私が子供のようにはしゃいではいけない。
私もいつか子供のように…笑ったりはしゃいだりする日が来ると良いな…。
「束の間の休息」
私には休みという休みが無かった。癒しが欲しくて猫を飼いたいと思ったが、家にあまり居れないのだから猫に寂しい思いをさせるのは嫌だなと思い飼えなかった…。そんなある日私は転職した。理由はなんとなくだ。私の新しい会社には癒やしの先輩がいる。先輩は癒やし系で、私の束の間の休息だ。この職に就いて良かった。本当に…あの時の違和感に従って辞めておいて良かった。
「力をこめて」
精一杯お腹に力を入れて…大きな響く声を出す。
そう、君に思いを伝えるために。君に届くように何処にいるか分からない君へ思いを伝えるために。