【永遠に】
落ちていく感覚がずっとあって
まだ光が見えていた時には
それを掴もうと手を伸ばしたりもしてみたが
全て振り払われた経験が
より辺りを暗くして深海へと身体を引っ張る
底があると信じていた時もあった
だけどもう何も見えないほどの暗闇の中で
ずっとずっと沈んでいくだけなんだろうと思った
でも微かに自分から漏れ出る泡の他に
声が聴こえたから
その声が僕の意識を留まらせるから
この深海にも暗闇で見えないだけで
他の誰かが居るんだと気がつけた
僕が息を吐き続ける限り
僕の息が絶えたとしても
ずっと深海で苦しむ誰かを救う歌を
何よりきみが生き続けられるように
永遠に続く歌声を
僕もそう願う1人になりたい
2024-11-01
【理想郷】
あの息苦しい地獄の中で
きみから与えられる酸素だけが頼りな日々で
みんなが寝静まった暗闇に閉じこもって
綺麗な綺麗なセカイを描いた
みんなが嫌う僕で居られる場所
幻想だとしても僕はそこできみと息をする
2024-10-31
【懐かしく思うこと】
ずっと記憶は鮮明なままで
過去に戻ったかのように
全ての状況と心情を思い出せるから
そうやって思えるだけで
少しづつ過去に出来てるんだなと安心する
きみの歌でしかまだ感じられないけど
そうやって思い出せることが増えるように
毎日大切に重ねていきたい
2024-10-30
【もう一つの物語】
もし僕が幸せの中に生まれて
明るく輝く世界できみの歌を聴いたとして
他の誰かさんのように
人気だからと手を出してきみの本質にも気がつけずに
消費して捨てるような奴になっていたなら
それなら僕を纏う不幸な空気でさえ
美味しく感じられる
2024-10-29
【暗がりの中で】
こういう時は手を伸ばしたり
叫んだりして”誰か”を求めるらしい
でもここではそんなおとぎ話の様な
幸せは降ってこないことを
僕が1番知っていた
だけど何処で聴いたのか何故だか知っている音が
頭に響く度に光を放って
僕がここに居ることを教えてくれるから
なんとなく、思い浮かんだ音を返してみたよ
2024-10-28