rororu

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7/25/2024, 10:00:27 AM

『友情』(随想)

 「大切です。」と、どんなに言葉にしても伝わらない心があります。寧ろ、言葉にしてしまった故に嘘っぽくなってしまい、距離が離れたり疎遠になったりするのも、友達あるあるかもしれません。
 そして、「嫌われたくないから。」と、遠慮しすぎて、ありのままの自分を出せない関係性は、友情とは程遠いとも思えます。

 でもね、私はそんな交友しかしてきてないので、程遠くても、僅かでも、そこに友情が存在すると信じたいのです。ドラマや物語のような熱い友情とは違うけど、年に数回会うだけの差し障りのない、ほのかな友情は、ほのかながらも確実に長い年月を継起していくように思うのです。

7/22/2024, 10:34:38 AM

『今一番欲しい物』

今一番欲しい物:本を読む気力
理由:読みたい本は多いのに読めないから

↓↓創作します↓↓

ポキポキッ♪
いつもの通知音が鳴る。
案の定、バースデースタンプが「おめでとう!」と、ささやかに動いている。そう、今日は私の誕生日だ。
スタンプの後にシュポッと「今一番欲しい物は何?」とメッセージが送られてきた。
私は既読を付けてしまったことを後悔した。返信しなければならない使命に駆られるが、言葉が出ない。
正直を言えば何も要らないのだが、「何もいらない。」と返すのは流石に冷たすぎる上つまらないし、失礼だろうと思い、しばらく考えた後に「あなたが今一番欲しい物が欲しいかな。」と、返してみた。
すると、すぐさま「僕が今一番欲しい物は、君との時間だよ。思い出とか、ね。」と、思いもよらぬ返信がきた。

彼とは会ったことがないのだ。

なんとなく嫌な予感がした。返信の速さといい、セリフといい、女性の扱いに手慣れているのではないか、と心の奥で警鐘が鳴っているのに、私は食事の約束をしていた。約束をしてしまったのである。

─ 1年後 ─

「誕生日おめでとう。今一番欲しい物は何?」
去年と変わらない彼からのメッセージだ。
今年は、すかさずに返信をする「独身のあなた」と。

7/19/2024, 11:30:40 AM

『視線の先には』

フッと、彼女は目を逸した。
釣られて僕もソチラを見る。
彼女の視線の先には、何もない。
視線を彼女へ戻す。彼女は恥ずかしそうにはにかみながら言った。
「ごめんね。癖なの。」
なんでも、人と会話をしている最中に、つい視線を逸してしまうらしい。突然あらぬ方向へ視線を向けるから、相手は皆釣られてソチラを見るとのことだった。
皆が皆、視線の先には何があるのか、確かめるらしい。

人間の無意識とは不思議なものだ。

7/3/2024, 1:40:38 AM

『日差し』(創作:詩)

朝の日課になりつつある庭の水やり
色とりどりの花々が生き生きと咲いている庭
何十年も水やりをしていた母の姿が浮かぶ

朝の日差しの中、私が引き継いだ日課は
健全な朝の過ごし方のようで清々しくもある
何十年も水やりをしていた母はもういない

母の育てた花々が風に揺れた

朝の日差しの向こうに母を想う

7/1/2024, 9:47:45 AM

『赤い糸』(創作:童謡)

だれかさんとだれかさん
ふたりの小指に糸つなぐ
結ばれる運命(さだめ)の真っ赤な糸は
何で赤く染めましょか

だれかさんは泣く泣く
ふたりの小指の糸を見て
ちょっきんちょっきん意地悪く
ハサミで切ってしまいましょ

それ見たとうのだれかさん
ふたりの小指に糸つけた
神さまに乞うたは切れぬ糸
指切りげんまん赤い糸
指切りげんまん赤い糸

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