これまでずっと
真顔でいると怖がる人がいるから
これまでずっとできるだけ笑顔で過ごしてきた
引き笑いを嫌がる人もいたから笑い方も変えた
嬉しいことを見つけるのが上手くなったし
たくさんのひとに可愛がってもらえたと思う
環境が変わっても同じように頑張って
笑顔の精度はどんどん上がっていった
あるとき好きな人が1人もいない場所に行き着いた
いつしか笑うのがとても苦しくなっていた
そして気づいた
私が笑うことで機嫌を取っていた人々は
私を大切にしてくれる人ではなかったと
美しいこの顔をもっと誇っていこう
1件のLINE
久しぶり、元気してる?
半年前に振られた相手から連絡がきた
なんだかめんどくさいことになったかと思い
未読のまま情報を集めた
私が思いを伝えたときに彼は
君も好きだけどAちゃんの方が好きなんだよね
そんなことを言った
Aはとてもいい子なのですっぱり諦められた
だがどうやら彼は振られたらしい
それなら私を、ということみたいだ
残念なことにもう飽きたし
正直私もAの方が好きだった
目が覚めると
朝になっている
また食べて出して少し動くだけ
動物園の檻の中にいるみたい
こちらをじっと見つめるおじさんもいる
人間は自らの家畜化に成功したというが
野生の動物は退屈しないのだろうか
食べることが生き延びることが
それほど難しいのだろうか
安全で退屈で不満のある生活と
危険で面白くて不安だらけの生活
どちらがいいだろうか
私の当たり前
やりたくないことはやらない
後輩が雑用を率先してやるものだとしても
先輩もやってくれそうならしばらく放置し
1つの会社に3年止まるのが良しとされていても
給料も嘘だらけで上司が格好悪ければすぐに辞め
受けたくない授業はサボり
誰も読まない書類は出さず
長話は空想の世界に逃げ込む
こんなんでも気が利くだの真面目だの
そんなことを言われるのだから
もっと好き勝手いきたい。
街の明かり
いいところに連れてってあげる
そんなことを言われて
車乗ってぼーとしてたら山の上にいた
ほら綺麗だろ
自慢気に言われたけど
ひねくれた私は
夜景なんてなくなればいいのに
そんなふうに思ってしまった
みんなみんな早く帰って寝ようぜ
睡眠時間足りなくて頭おかしくなってるよ