君と最後に会った日
飛行機に乗り遅れないか
私の頭の中はそれしかなくて
滞在中もずっと気まずかったから
早く君と離れたいと思っていたくらいだった
一緒に食べるために
君が用意してくれた朝御飯も
そのまま持ち込んで取り上げられてしまった
お金も時間も
ただ君に会うためだけに使ったのに
写真1枚取り忘れてしまうなんて
もしフィクションだったら
これが最後の別れとなって後悔するんだろう
無事に帰宅できた瞬間に
君に会いたくなるなんて、本当に馬鹿だ
繊細な花
星の王子さまの薔薇しか浮かばない
冒頭の絵が一番好きで
薔薇を大事にする王子のことは
何度読んでも理解できなかったな。
でも最近、大切な人がいたり
話し相手がいることで
どれだけ元気をもらえるか分かってきた。
高齢者の方が知らない人に話しかけるのも
元気に長生きする知恵みたいなものだなと。
話しかけてくるおじいさん
怖いのは他にやることがなく笑顔を求める人で
嬉しいのは忙しそうにしてる楽しそうな人。
そんなふうに私もなりたい……
1年後
普段ドラマはあんまり見ないけど
大好きなものがひとつある
家族みんなが寝静まった夜中に
普段ほとんど話すことのない父と
無言のまま一緒に見た再放送ドラマ
話の内容も面白かったけど
あの時間が好きだったんだなと思う
1年後、主人公と同じ年になる
1人こっそり見直そうと決めていた
だけど父と喧嘩しちゃった
来年あのドラマ楽しく見れるかな
子供の頃は
小学校の夏休み
畳に寝ころがって
呼ばれたらそうめん食べて
気が向いたら宿題して
たまに弟妹つれてセミとりにいって
そんな感じだったな
友達とは放課後毎日遊んだけど
夏休みの間は夏祭りのときに偶然会うだけ
それが良かった
日常
幸せそのものの休日
帯の紹介文にそう書いてあったその本は
実際に読んでみると
母はずっと機嫌が悪そうで
父は疲れていて
子供は泣いていた
夕方の定番アニメも似たようなものかもしれない
暇より不幸なことはないってことなのかな