柘榴

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1/15/2023, 2:03:51 PM

この世界は闇と光で満ちていて
人間はふたつに分けられた
ああ、この、腐った世界
終わる日が来るなら それまでは

曇りの中の太陽みたいに
ぼんやり照らして私のことを
ナイフで心臓突き刺して
世界の隅に花束を

ロザリオ掲げて待っていて
曖昧にただそこにいて
傘をさして見上げてて
羽を貴方にあげにいくから

お題 この世界は

1/12/2023, 2:17:26 PM

「この蝋燭が消えるまでそばにいて」
彼女は消え入りそうな声でそう言った
バースデーケーキとマジパンは
ふたりじゃ少し多かったかな

蝋は溶けて 夜が明けて
彼女はふわりと微笑んだ
手を伸ばせばくずれてしまいそうで
砂のお城を思い出した

切ないラブストーリーはもうおなかいっぱい
白熱電球の下で幸せを願わせて
部屋に残ったのは
アーモンドの香りと白い宝石


お題 ずっとこのまま

1/11/2023, 2:23:59 PM

真冬に飛び込んだプールサイド
寒さが身に染みて
自分が何処なのか 何なのかも
わからなくなってしまった
ホットミルクを飲んで落ち着こう
誰も急かしはしないから
足は今でも冷たいままで
血が流れていないみたい
眠っている
眠っている
目を開けたままで

ああ寒さよ、北国の寒さよ
私を故郷へ連れ戻して
海猫のなく声といっしょに

お題 寒さが身に染みて

1/10/2023, 1:37:10 PM

テレビの中で華やかな歓声
大人になりきれなかった私には
まるで天国の迷路のようだった
華やかな振袖を着て海に行こう
あの頃の無邪気さを忘れないように
華やかなメイクをしてピアノを弾こう
もっともっと奥の世界へ行けるように
華やかな宝石をつけて蜜を吸おう
価値の高さを分けられるように

曖昧に ただ単純に
大人になった喜びと
大人なった葛藤を
そのまま砂浜に描いていって
これはとあるひとりの
「おとなこども」の物語

お題 20歳

1/9/2023, 1:49:15 PM

朝月夜に貴方は何を思う?
縁側で風鈴の音
もう冬だというのに
見上げれば輝く三日月
私を拒んだ静電気
今夜はスコッチパイでも食べましょうか

窓の結露に指を添えて
描きましょう 2人だけの三日月
ドアの奥の貴方には
まだまだ遠い様だった

最後に残ったのは
萎んだ月下美人と 朝焼けに光る三日月

お題 三日月

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