忙し過ぎると
空を見上げることさえ
忘れてしまう。
ボロボロだったあの時も
今と同じように
貴重な
わたしの時間が
刻々と過ぎていってたこと
いつの間にか
忘れてた。
あの雲みたいに
ちっぽけな自分を
大きく見せようと
必死だった
愚かなわたし。
#入道雲
あなたと
一緒に過ごすのは
今年で
3回目。
さて
今年は
何をしよう?
よく
候補にあがるのは
避暑地か
バーベキューか
花火。
あ。
海もいいかも?
ほんとは
暑いし
日焼けしちゃうけど
あなたと
一緒なら
暑くても
日焼けしても
まぁいいや。
#夏
ここで頑張ることに
疲れてしまった。
給料は
良い方だと思う。
福利厚生だって
整っている。
はずなのに―――
体が重くて
もう何にも
したくない。
好きな日に休みたい。
早起きしたくない。
定時に帰りたい。
会議では今日も
ずっと誰かが責められている。
わたしもそのうち
ターゲットになっちゃうのかな。
あぁ、また休職者が増えてしまった。
その人の分の
仕事とシフトが増えていく。
明日また
早く出勤して終わらせなきゃ。
やっと休みだ!
どこかに行く元気もない。
あぁ、なんか連絡来た…。
もう
イヤだ。
どこか
遠くに行ってしまいたい。
#ここではないどこか
今でも
よく
覚えてる。
いつもなら
あまり起きないことが
その日は
何故か
2回も続いて起きて
なんとなく
イヤな予感は
してたの。
でも
バタバタしていて
そんなこと言ってられなくて
気持ちを切り替えて
次にやるべきことばかり
考えてた。
そしたら―――
事故。
あの
一緒にいた
ひとときを
もう少しだけ
大切にしてあげれば
こんなに後悔しなかったのかな。
#君と最後に会った日
優しく扱ってね。
大切にしてあげて。
もし
元気がなさそうだったら
陽によく当てて
水をたっぷりあげて
肥料も入れてあげて。
そしたら
また綺麗に咲けるから。
花のお世話なら
上手くできたのに。
自分のお世話って
難しい。
どんなふうに
陽に当てて
水をやって
肥料を入れたら
綺麗に咲けるんだろう。
#繊細な花