梅雨入りとなりそうです―――
それほど気にしていなかった
天気予報。
思えば
忙しい時
必要な情報は
傘が要るか
何時に降るか
だけだった。
あとはスルーしてた。
今は
天気予報を見てから
明日の予定を立てられる。
とても
自由で
贅沢で
なのに
満たされなくて
時間を持て余してしまう毎日。
明日も雨らしい。
さて
何をしようか。
#梅雨
おはよ。
一緒に住み始めて
はじめての休日。
今日
寒いね。
1日天気悪いらしい。
えぇー。
冬服片付けたとこ…。
クローゼットのほうを見るキミ。
じゃあ
今日1日
布団に包まってればいいんじゃない?
―――もうちょっとだけ。
このままで。
#天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいのは、
仕事を頑張る。
これが正解だと思ってた。
仕事してると
しんどいことばかりだけど
やりがいもあって
目の前のことに必死で
余計なこと考えなくて済む。
続けてたら
なんとなく
見通しも持てるようになって
責任も増えて
頼りにされて
大丈夫。
まだ頑張れる。
そう思ってたのに。
ある時
急に
体が言うことを聞かなくなった。
違うでしょ!
あなたの人生は―――!
今まで
ずっと無視し続けてきた
わたしの
ほんとの声は
なんて言ってる?
#ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。
心配かけて
ごめんね。
普通じゃなくて
ごめんね。
弱くて
ごめんね。
思い描いてた
立派なオトナに
わたしは
なれないみたい。
なのに
あなたは
優しく慰めてくれる。
なんで
そんなに優しいの?
ちゃんと
わたしも
あなたを支えられるように
がんばるから。
もう少しだけ
甘えさせて。
#「ごめんね」
うわ。
手
おばあちゃんみたいだね。
だって
痒いんだもん。
ほんとは
我慢したいんだよ。
掻いたら
血出るし
お風呂入ったら
痛いし
かさぶたができたら
こうして目立っちゃうの。
分かってるの。
でも無理なの。
掻かずにいれないの。
あぁ
あの人にも見られてる。
キモチワルイ
って思われてるのかな。
じゃあ
隠しちゃえ。
普通の人に見えるように
我慢するほうがずっとマシ。
#半袖