ノーム

Open App
11/19/2022, 10:32:38 AM

『キャンドル』


暗闇の中、私はじっと眺めている

チリチリ……チリチリと、揺らめく炎を

細かく揺れるその小さな明かりは、果たして何時からそこにあったのだったか?

なんて……白痴みたいに考える、たった数十分前に自分自身で灯したくせに

小さなキャンドルに、これまた更に小さな炎

私はじっと眺めている

私はずっと眺めている

11/18/2022, 10:41:47 AM

『たくさんの想い出』


アルバムにはたくさんの想い出がある。

記憶の中の思い出が薄れていってしまっても、アルバムを開けば当時の風景や、そこに写る人々の表情を観る事が出来る。

過去そこにあったであろう様々な想いを、現在の頭の中に描いていけるのだ。

思い出とは過去《むかし》のもので、想い出はいつも現在《いま》にある。

私はそんな風に考える。

11/17/2022, 10:52:16 AM

『冬になったら』


春に出会い

夏に近づき

秋にすれ違い

冬に別れる

……なんて、適当なイメージを持ってはいるが。
そもそも出会いのない私には、季節なんて関係ないか。


…………あー、寒ぃな。

11/16/2022, 5:30:58 PM

『はなればなれ』


もともといっしょだったのに

はなればなれになっちゃった

とってもかなしいなぁ

でももうだいじょうぶです

はじめからはなれていたら

これからさきは

はなればなれになることはないから

かなしさなんてかんじません


……だよなぁ?……そうだよなぁ??

…………あってるよなぁ???

11/15/2022, 11:07:04 AM

『子猫』


お前さんと出会ったのはいつ頃だったか?

「…………」

老猫は応えない


お前さんがまだ子猫の頃だったか?

「…………」

老猫は応えず
そっぽを向いた


お互い歳をとったなぁ。

「…………」

老猫は応えず
そっぽを向いて
欠伸をひとつ


……そろそろ飯の時間か。

「…………!」

老猫が此方を向いた


……お前さんは子猫の頃から現金なヤツだ。

「…………」

老猫は応えず
そっぽを向いて
欠伸をひとつ


猫に現金、なんてな……ふふふっ。

「……にゃーお」

老猫が呆れたように鳴いた

Next