観測者

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2/11/2024, 3:56:30 AM

誰もがみんな

誰もがみんな 生きている
そんなようなフレーズを小学校で聴いた。あっ、「ぼくらは」だったかな?

『ぼくたち生きものはみーんな友だち!ぼくのキライな子にも友だちがいるから、その子もホントは友だち!いつかぜ〜ったいなかよくなれるんだ!』

あの曲を知った日、自由帳にそう書いた。
めちゃくちゃな理論だ。
ただ、そんな世界があったら面白いなと思う。
中学生の時は、ノートの片隅にこう書いた。

『人生なんてむなしい。何をしたって結局は死んで何も残らないのに、どうして勉強をしたり学校に通ったりしなければならないのか。才能のかたまりならともかく、何も残せない凡人が何かをする必要なんてないんじゃないか。』

2/10/2024, 8:19:28 AM

花束

「先生、3年間ありがとうございました……!」
この学び舎で過ごした3年間を思うと、懐かしさと寂しさで胸がいっぱいになる。
敬愛する先生とも、大切な友達ともここでお別れだ。
いまにきっと新たな出逢いがあるだろう。きっと高校も楽しいに違いない。
それでも、この時ばかりは。
この3年間を共に過ごした友と。
私達を支えてくださった大好きな先生と。
別れる事を惜しみ、悲しまずにはいられない。
卒業式も、最後のホームルームも、門出式も終えて。
私達の贈った花束を大切そうに抱え持っている先生と、
最後の時を切り取る1枚を―――

2/9/2024, 3:36:25 AM

スマイル

私のスマイルは無料じゃない。

私はアイドル。笑顔が嫌い。見ているだけで腹が立つ。
でも、私のファンは笑顔を求めている。
だからこうした。
『スマイル1回500円』
500円で笑顔をあげる。
貴方が求めるから。
見ているだけで腹が立つ。

2/7/2024, 1:09:29 PM

どこにも書けないこと

人の写真を見るのが好きだ。病的なまでに。
暇さえあればネットの海で写真を漁る毎日だ。
ひとつの写真を見るのにかかる時間は、だいたい30分ほど。
写真を二本指で限界まで押し広げ、端から端までじっくりと見ていかないと満足できないのだ。
満足いくまで堪能し、ごみ箱に放り投げるだけ。
なんて意味のないことだろう。
それでもやめることはない。きっとそうに違いない。
これが「私」だから。

―――或る人の手記より

2/6/2024, 3:30:30 PM

時計の針

チクタクと時を刻む時計の針。一見静かに見えても、耳をすませば案外音のするものだ。
それくらい静かなものならいいのだが、まあ音のうるさい針があるものだ。その音が部屋中に響くせいで、静かなほうがかえって集中できないという事態を引き起こす。
だからどうということもないが、秒針のひとつくらいは静かに慎ましく時を刻んでいただきたい。

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