夕づつ

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4/10/2024, 11:46:38 PM



  桜の花が散るのは
  不思議です

  あんなに沢山
  舞い散っているのに
  少しの音もしないのです


  静けさを楽しむように

  ひらひらと
  はらはらと

  わずかな風に乗り

  踊るように
  唄うように



  散りゆく桜を愛でながら
  心を春色に染めて
 
  短い桜の季節を
  惜しみます



   
           # 春爛漫 (450)

4/8/2024, 11:38:04 PM


  
  天国のあなたに
  手紙を書きました

  これからもずっと
  見守っていてください と


  書いた手紙は小さく畳んで
  あなたが使っていた
  灰皿の中へ

  ベランダに出て
  火をつければ
  ゆっくりと燃える手紙

  立ちのぼる薄い煙


  天まで届けと
  祈りながら
  夜空を仰ぎます


  

     
       # これからも、ずっと

4/7/2024, 10:15:52 PM



  沈む夕日を見送って
  残照も薄れれば
  手を伸ばしても届かない
  空の高いところに
  一番星

  その小さな煜きに
  かろうじて
  明日への希望を繋ぐ


  夜が連れてくる
  人恋しさにも
  寂しさにも馴染む頃

  一日を生きたわたしに
  眠りは
  今夜も静かに訪れる




            # 沈む夕日

4/6/2024, 8:45:26 PM



  君の目を見つめると
  わたしは悲しさに
  思わず俯いてしまった

  君の目に映る景色の中には
  もうわたしは居ない
  
  気付いていたこの現実を 
  受け止めるには
  わたしの心はあまりにも弱く 
  辛さに堪えられずに
  そっと
  病室から逃げ出した



  君の逝去の知らせが届いたのは
  数日後の
  陽射しが溢れる午後だった






        # 君の目を見つめると

4/5/2024, 10:03:30 PM



   天国へ旅立った君が
   もしも星に
   姿を変えたなら
   いつか流れ星となり
   わたしのところへ
   墜ちてきてくれないか

   もう一度君に逢いたくて
   叶わない夢でも見ていたくて
   
   星空を見上げては
   流れ星を探してしまう
   わたしのもとへ…




           # 星空の下で
   
   

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