天国のあなたに
手紙を書きました
これからもずっと
見守っていてください と
書いた手紙は小さく畳んで
あなたが使っていた
灰皿の中へ
ベランダに出て
火をつければ
ゆっくりと燃える手紙
立ちのぼる薄い煙
天まで届けと
祈りながら
夜空を仰ぎます
# これからも、ずっと
沈む夕日を見送って
残照も薄れれば
手を伸ばしても届かない
空の高いところに
一番星
その小さな煜きに
かろうじて
明日への希望を繋ぐ
夜が連れてくる
人恋しさにも
寂しさにも馴染む頃
一日を生きたわたしに
眠りは
今夜も静かに訪れる
# 沈む夕日
君の目を見つめると
わたしは悲しさに
思わず俯いてしまった
君の目に映る景色の中には
もうわたしは居ない
気付いていたこの現実を
受け止めるには
わたしの心はあまりにも弱く
辛さに堪えられずに
そっと
病室から逃げ出した
君の逝去の知らせが届いたのは
数日後の
陽射しが溢れる午後だった
# 君の目を見つめると
天国へ旅立った君が
もしも星に
姿を変えたなら
いつか流れ星となり
わたしのところへ
墜ちてきてくれないか
もう一度君に逢いたくて
叶わない夢でも見ていたくて
星空を見上げては
流れ星を探してしまう
わたしのもとへ…
# 星空の下で
鮭にするか
それともツナマヨか
いや今日は
シンプルに梅干しかな?
コンビニの
ずらりと並んだおにぎりの
棚の前
1つだけ選ぶ時の
小さな迷いと
小さな幸せ
# 1つだけ