北風が吹き渡る朝
寒がりな君は
どうしているだろかと
空を見上げる
ふたりの間には
果てしない距離があるけれど
離れていても
逢えなくなっても
想いは
何時でも
君のもとへと向かう
ねえ
心が温かくなってきたけれど
もしかしたら君は
この北風に姿を変えて
わたしのところに
来てくれたの?
# 距離 (337)
あなたを想う度に
今日も恋しさで
涙が零れます
わたしが
泣き虫なのは
あなたが
一度も
泣かないで と
言わなかったからだと
あなたの
その優しさや温かさが
わたしをこんなに
泣き虫にしたのだと
あなたのせいにしては
いけませんか
# 泣かないで ( 336)
春には春の
夏には夏の
秋には秋の
そして
冬には冬の想い出を
沢山
遺してくれた君
君との想い出を辿りながら
哀しさや淋しさに
涙を零す回数は
確かに減ってきたけれど
君を想う心には
何の変わりもなく
季節だけが
移ろってゆき
君がいない冬が
また
始まる
# 冬のはじまり (335)
今となれば
記憶の中だけの
恋だけれど
あのひとへの想いは
今でも胸の奥で
ふつふつとたぎっている
この想いが
時に流され
磨かれて
いつの日にか
懐かしさだけになれるまで
このままで
# 終わらせないで (334)
ボクの方が· · ·と
君は
掌の中の私への愛を
私に見せる
ほら
ボクの方が大きいんだから
私は
私の掌の中にある
君への愛を
握りしめ
大きさじゃあないもの
重さだもの
口ごもりながら
精一杯
対抗する
重さだってボクの方さ
君は更に
私の前に
掌の中の愛を突き出す
私は
一歩下がりながら
思う
大きさも重さも
大事だけれど
大切に持ち続けることが
本当は
一番大事なんだから
それなら
絶対に負けない
自信があるんだから····
# 愛情 (333)