縁と言うには
あまりに強く
小指に絡んだ
赤い糸
来世でも
一緒にと
あなたとわたしの
無言の約束
# あなたとわたし (325)
音もなく降る細い雨は
まるで
あなたのようです
緩やかに
わたしの心を潤し
満たし
穏やかで
優しい気持ちにさせてくれる…
きっと今日は
柔らかい雨になって
逢いにきてくれたのですね
# 柔らかい雨 (324)
せいたかあわだち草の
花粉をふりまいて
風は
田園を黄金色に染めました
この絵の具が
次の風に吹きはがされる頃
秋は
いよいよ終着駅へ
秋の終点が
冬の始発駅となるのなら
あなたとの恋の終点は
想い出の始発駅
サヨナラを合図に
発車のベルが鳴りひびけば
わたしの心も
蒼白な冬へ
ひとり
旅立ちます
☆ 旅立ち (323)
突然に
着信音が鳴る
携帯画面には
あなたの名前
ときめく心
戸惑う心
ひと呼吸した後
選んだのは
今回も
無視…
留守番電話に残された
少しかすれたあなたの声が
短いメッセージを伝えている
「お声が聞きたくて電話しました」
嬉しさ半分
哀しさ半分
お互いの「未来」のために
より良い「明日」に繋げるために
震える指先で
あなたの声を
消去する
☆ 無視 (322)
# 哀愁をそそる
週末の夜は
わたしを素直にさせる
鏡に映る化粧を落した顔は
疲れていても
その眼は穏やかで優しい
部屋いっぱいに
あのひとへの想いを広げたら
問わず語りの想い出話しに
ひとり泣き笑い
淋しい心を潤して
秋の夜長は更けてゆく
# 鏡の中の自分(321)