『永遠に』
この言葉の裏に潜む
哀しい嘘や裏切り
人の心の弱さ
脆さ 虚しさ
こころは
ころころ変わるから
こころと言うのだとか
永遠とは
いつまでも果てしなく続くこと
永遠の愛…
永遠の誓い…
流した涙は
真珠などではなかったけれど
無垢な気持ちで
もう一度
『永遠に』の言葉を
信じてみたい
あの日
あの時のように
# 永遠に (319)
あなたがいなくなった
この世には
わたしの理想郷なんて
どこを探しても
在るはずもなくて
あなたが居てくれれば
そこが
わたしの理想郷だった
# 理想郷 (318)
あなたの笑顔
あなたの横顔
あなたの声
あなたの瞳の輝き
あなたの掌の温もり
あなたの大きな背中
あなたの…
あなたの…
懷かしく思うのは
すべて
あなたのこと
この世では
もう二度と逢えない
あなたのこと
# 懷かしく思うこと(317)
わたしに
もう一つの物語があるとしても
きっとその内容は
現在の物語と
ほとんど変わらないでしょう
どちらも主人公は
あなたとわたし
あなたと出会い
あなたに恋をして
あなたもわたしを
愛してくれる
幸せな日々の連なり
ただ
物語の最後だけは
大きく違って
この言葉で終わってほしい
ふたりは末永く
仲睦まじく
幸せに暮らしましたとさ
メデタシメデタシ
# もう一つの物語 (316)
月明かりも届かないような
暗がりの中で
独り
膝を抱えて蹲る
私の前で立ち止まったり
話し掛けたり
手を差し伸べたりは
しないでください
あなたたちの
優しさや温かさは
十分にわかっています
今はその優しさで
知らぬふりして
行き過ぎてくれませんか
生きる事に疲れた
身体と心を
少しのあいだ
休ませてください
この暗がりの中でしか
涙を零せる場所が
ないのです
今夜だけは
気配を消して
独りになりたいのです
# 暗がりの中で (315)