私だけが知り
私だけが持ち
私だけが守れるのは
あなたへの想いと
あなたとの想い出
私だけの
唯一無二の
心を満たす宝物
# 私だけ (220)
✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢
夏の日の
通り雨にも似た
ひとときだけの
恋だというのなら
鮮やかに
心に残る想い出を
ゆら ゆら ゆらと
抱きしめて
あの人の前から
もう
消えて行くのが
良いでしょう
あれほど
恋焦がれた人なのに
今では
逢うのもさみしくて
二人の間に
天の川
越すに越せない
この流れ
☆夏の恋物語 (219)
差し出された
その手の冷たさに
怯えながらも
すがりつく
夜の淵を
彷徨いながら
ふたり落ちていく
場所を求めて
そんなさみしい愛し方
あなたの腕の中で
死んでいけたら
幸せと
本気で夢見た
あの頃のわたし
とても長い時が
過ぎたのに
あの頃の想いも
色褪せたのに
想い うらはら
冷たいその手に
震えながらも
すがりつく
☆ 想い うらはら (218)
あなたと
サヨナラをした時は
わたしは一度だけ
雪になって
あなたのところへ
行くでしょう
あなたの髪に
あなたの肩に
あなたの手に
ふわりと舞い降りて
淡く儚く溶ける
雪の雫は
わたしの涙
名残の涙
# 空を見上げて心に浮かんだこと(217)
想い出を辿るのは
もう辞めたらどうですか
そろそろ終わりにしては…
夜の闇の中
聴こえてくる心の声
まだ無理 と
深い溜め息
ひとつ落として
土砂降りの
雨音の中に
消す
# 終わりにしよう (216)
取り合う手と
その温もりが
恋しい
逢いたい…
# 手を取り合って(215)
✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢
君は君 我は我なり
されど 仲良き
武者小路実篤
君は君 我は我なりと
そう思えるようになったのは
大人になってからのことですが
それからは
優越感や劣等感で
心を煩わせることから
解放されました
# 優越感、劣等感 (214)