夕づつ

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6/27/2023, 11:06:10 AM

   
 
 
  ここではないどこかに行けるならば

  あなたの傍がいい

  天国だろうと地獄だろうと

  またあなたに会えるなら




     # ここではないどこか (191)


 
    ✢ ✢ ✢ ✢ ✢ ✢ 



 
  二人並んで腰掛けて
  同じ時間 同じ景色を眺めても
  背中合わせの 心と心

  さびしさだけが とりまいて
  話す言葉も とぎれがち


  口先だけの話です
  明日になれば
  忘れてしまう会話です

  作り笑いの虚ろさに
  うろたえながらも
  それでもやっぱり 笑い合い…


  心の中に しみこんで 
  しみこんでゆくのは
  そらぞらしさの むなしさばかり


  さびしいなんて そんなこと
  はじめから
  分かっていたことでした




     # 君と最後に会った日 (190)

6/26/2023, 10:50:59 AM

  

     待てど暮せど
     来ぬ人を

     宵待草の
     やるせなさ

     今宵は月も
     出ぬそうな


          詩 竹久夢二



  繊細な花…

  胸に浮かんだのは
  この花
  この詩でした


  月の雫で染めたような
  黄色の花は
  一夜限りの儚い命

  夕暮れを待って
  密やかに
  花開きます


  心惹かれる宵待草
  季節到来です

  


          # 繊細な花 (189)

6/25/2023, 11:05:14 AM



  あのひとを亡くした
  悲しみ
  虚しさ
  寂しさの大きさに
  押し潰され
  動けずにいるわたしに

  問わないでくれませんか 


  明日のことも
  明後日のことも
  何ひとつ
  考えられないでいるのです

  ましてや
  1年後のことなど

  想像出来るはずも
  ないのですから…
  



           # 1年後 (188)

6/24/2023, 10:39:29 AM



  子供の頃は
  
  イモムシもダンゴムシも
  手のひらに乗せて遊んでいた

  わけもなく
  高い塀によじ登ったり
  屋根にあがったりもした

  雨が止んだあとは
  泥んこ遊びに夢中だった



  いまでは

  空想の世界を
  自由に翔びまわった
  背中の羽根は
  跡形もなく消え

  虫は苦手で触れず
  高所恐怖症だし
  泥んこ遊びをする事もない




          # 子供の頃は (187)

6/23/2023, 11:35:00 AM



  「おやすみ」と
   たったひと言

   君からの
   深夜のLINE


 それだけで

   眠りは
   安らかに
   わたしに
   訪れる

    



         ✩ それだけで (186)



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