夕づつ

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5/16/2023, 11:16:11 AM




   星の瞬きのように
  
   密やかに

   歌いましょう

  

   届かないと

   知ってはいても


   それでもいつかはと

   儚い望みをかけて
    
   


   あなたの想いに


   祈りの歌を

   子守唄を





      # 星の瞬きのように (142)


       

5/15/2023, 11:05:33 AM



    あなたが
    両手を広げ
    わたしに
    手招きをした時

    わたしは
    小石に躓き
    動けなかった


    あれほどまでに
    あなたの傍に
    行くことを
    切望していたのに

    たったひとつの
    小石のために

    動けずにいた





    いま
    わたしたちは

    それぞれに

    違う場所で
    違う想いで

    諦めと
    悲しみの

    溜め息をつく




            # 後悔 (141)

5/14/2023, 10:51:46 AM



  あなたが降らせる
  雨ならば

  心の底まで 
  濡れましょう


  あなたが降らせる
  雪ならば

  想い出とともに 
  凍えましょう


  あなたが吹かせる
  風ならば

  見えなくなるほど
  遠くまで
  飛ばされても
  ゆきましょう



  それでも

  それでも

  あなたを想う
  ことだけは

  どうすることも
  出来なくて




       # 風に身をまかせ (140)

5/13/2023, 12:06:04 PM



  亡くしかけている
  心のひとかけらを

  手放すまいと
  懸命に虚空を摑む



  想いは
  すでに想いではなく
  取り残された
  ただの骸でしかない


  軋んだ音をたてながら
  すれちがって行くのは
  声になれなかった
  言葉たち


  たとえ
  あなたの腕の中に居たとしても
  温もりが届いてこない寂しさは

  苛立ちを突き抜けて
  諦めに変わるから
  


  大人になるのを邪魔をする
  背中の羽根を
  一本ずつ抜きながら

  流れるその血で
  残りの愛を描く





          ✩ 残りの愛 (139)

5/12/2023, 11:52:14 AM



  扉の鍵を失ったのは 
  あなたでも
  わたしでもない


  鍵は
  初めから
  なかった


  開かない扉の前で

  あの頃のわたしたちは
  ただ虚しく
  同じ夢ばかりを見ていた
  


  扉が開かなかったのは
  二人の
  開ける努力と
  勇気が
  足りなかっただけ



  だから今
  思い出の部屋の扉は
  開けても

  二人が立ちすくんだ
  あの
  一番奥の扉の向こうに

  どんな「未来」が
  待っていたのか

  知る由もない…





            ✩ 扉 (138)


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