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6/20/2023, 12:26:36 PM

私には何もない。
地位も名誉も特技も性格の良さも可愛げも
本当に何もない。
私が生きている事を喜んでくれる人もいない。
さみしく1人で何かを抱えて勝手に死んでいくんだろうと思う。

それに比べて、
「あの子」は万人に愛されている。
地位もあって名誉もある。
なんでもできて可愛げのある女の子。

私なんかとは大違い。
妬みが渦巻くように心の奥底に蓄積されていった。

あなたがいたから、
私は誰にも愛されないんだ!

そんな事を思ってたけど。
嫉妬心すらも包んでくれる。
こんな私でも、隣で微笑んでくれる友達がいる。
大好き。これからも隣にいてね。

あなたがいたから。
私は、今日も誰かを妬みながら
必死に生きていける。

いつか
あなたも私を見下す日が来るのかな…
いや、なんでもない。

あなたがいたから…
私は…

#あなたがいたから

6/19/2023, 10:13:40 AM

雨が降ってきた。
ラムネの瓶をこぼしたような雷雨。
今日は友達と遊びに行く予定だったのに
これじゃ行けなさそうだ。

傘も忘れてしまって、最悪の気分だ。

好きな人は昇降口で佇んでいる。
私の親友とずいぶん長話しているみたいだ。

好きな人はペコペコ頭をさげて
懸命になにかをお願いしてるみたい。

その親友は傘を持ってそのまんま帰っていった。
私の中で、悲しい現実が脳裏をよぎってしまった。

「好きなひとは…親友に相合傘してほしいってお願いしに行ったのかな…」

考えただけで涙が溢れそうだった。
家に帰って泣きじゃくろうと思ってたの。

そしたら親友が
傘を貸してくれた。

「アンタ、愛されてんね。」

親友に愛されても意味がない。

好きな人が話しかけてきた。
「傘忘れちゃったから、傘に入れてくれないかな?」
なんて…
馬鹿らしい。
先程あんなに親友にペコペコ頭をさげて
相合傘をねだっていたくせに。

「うるさい!」

きつくあたってしまった。
もういやだ…

自己嫌悪と悲しみに苦しめられながら
走って家に帰る。

すると途中で親友に会った。
…羨ましいな…
ぼーっと見つめながらてくてく歩く私の顔を
じーっと見つめて、

親友は驚いたような顔で話しかけてきた。

「アンタ、アイツと相合傘しなかったの?」
何を言っているんだろう?
アイツが好きなのはこの子なのに。

するとその子は
私にびっくりした表情で告げた。

「アイツ、アンタと相合傘したくてわざと
私に傘貸したんだよ。
ペコペコペコペコお願いしちゃってさ。
もったいないなー…」

…もしかして、傘を忘れたって…
親友に貸したから?

ぐちょぐちょした気持ちと
喜びの混じった心で、
アイツの元へ向かった。

#相合傘

6/19/2023, 10:00:25 AM

この世では
たまに、心の奥底から苦しみを感じるような
状況に陥る事がある。
「死にたい」「消えたい」「一人になりたい」
そんな気持ちを抱え続けるくらいの。

僕にもそんな日がやってきた。
目の前で吐くんじゃないかな、って
なるくらいの。

目から涙があふれる。
足が震えて脳みそがぐちょぐちょに溶けていくような感覚。

気持ち悪い。

そんな日のこと。


ある日
空が割れた。

ブルーハワイのかきごおりを
落とすように
割れた。

パリパリと。

地面が溶けた。
アイスクリームが溶けるように
溶けた。

ドロドロドロドロと。

空の破片が落ちてきた。

甘い味がする。

地面はもう溶けて残らない。

どこまでもどこまでもどこまでも。
どこまでも、
落下してゆくようだ。

こんな風景で死ねるなら、
溶けた地面から落ちるのも
悪くないな。と思いながら

この世におわかれをした。

#落下