初めて中学校に足を踏み入れた日。
初めて会う友達に勇気をだして話しかけてみた日。
他愛もない話をしながら家に帰った日。
行事をクラス全員で全力でやり抜いた日。
野活で一生懸命カッターを漕いだ日。
クラス替えでみんな寂しがっていた日。
修学旅行の夜みんなで恋バナしたり枕投げした日。
進路希望の高校を聞きあった日。
だけどそれもあと少しで全部終わってしまう。
残りあと6ヶ月もないくらい。
別れ際、きっと私は泣いてしまうけど、
それでも最後は笑顔で終われるように残りあと少しの中学生活
悔いの残らないように、最後の半年間をすごしていく。
「別れ際」
カチカチと音を立てながら進む時計。
永遠に同じ時を刻んでるとか思っちゃうけど、
時計を見てる間にも自分は大人になっていく。
これからどんな人生を歩むかは分かんないけど、とりあえず
今は「現在」を精一杯大事に生きたい。
「大事にしたい」
昨日は中秋の名月。今日は満月。
綺麗な月を見ながらみたらし団子を食べた。
ずっとあの時間が続いていたらいいのにって思ったけど、
今もやっぱり大事。
「夜景」
さっきまで晴れていた空が雲に包まれ、凄まじい雨が
降っていた。向こうの空は晴れている。
折り畳み傘じゃ防ぎきれないくらいの雨、
ザアザアと音を鳴らし、窓に水滴がつく勢いの雨。
ツクツクボウシがないている。雲の隙間から少し夕日が差し込んでいる。もう完全下校の時間だ。
帰りながら雨がやんでいく。
雨がふりやんだら、それはきっと、前へ進んでいる証拠。
空もたまには八つ当たりしたくなるのかな。
どれだけ泣いても八つ当たりしても、私も空のように
前を向いて進んで行く。
「空が泣く」
"ピロンピロン!!ピピピピロン!!!!!"
一日中通知がうるさかったので、最近通知を切った。
だいたい来るメッセージは「ひま」「誰か遊ぼ」とかばっかりだった。夏休みが終わってからは比較的メッセージは減った。
それが少し寂しくもあるのかもしれないが。
私だってもう中学3年生なのだ。受験勉強くらいしなければいけないので、夏休み前から塾に入り始めた。特に数学と英語がやばい。(言うてだいたい国語と社会以外の三教科全部やばい)
それにあいつらは私より頭が悪いのに勉強なんて全然しないで遊び呆けていた。あいつらは行ける学校の選択肢がひとつしかない。というか自分からそれしか選ぼうとしない。
少し羨ましかったし、花火も一緒に見に行きたかった。
でも、絶対に一緒の学校には行かないと決めている。進路希望の紙にもその学校は書いていない。だから、あと少ししか一緒に居られないのだ。あのうるさかったグループLINEも、あと少しで静かになってしまうのだろうか。
なんだかそう思うと、ほんの少し、ほんとにほんの少しだけ、
寂しくなってしまう自分がいる。
「君からのLINE」