例えば「夢見る乙女」というと、窓辺で頬杖をついている少女。その目線は斜め上である。そんなイメージ、だよね?
例えば漫画で登場人物が何かを想像、あるいは妄想をするときも、その吹き出しは斜め上に出ることが多い。
極め付けは、「夢に向かって頑張ろう!」って言う時に指差すのは? 斜め上、だよね?
つまり、ええと何が言いたいかって。自分と夢との立ち位置って、斜め上じゃない? っていう。
そんな話をしながら斜め上を指さすと、彼は
「ほう、このあたり」
と空中を丸く囲んでみせる。
「今何が見えてるの、ここに」
「やめい」
私がのけぞると、彼はそれを追いかけてまた同じ位置を囲む。
「教えてくれないんだ」
「秘密だよ」
この彼と結婚する夢を見てるだなんて、当人には言えない。
【お題:夢見る心】
ハムスターが脱走する夢を見た。金属製のオリはどこも穴がないのに、何度も脱走する。
よく観察してみると、オリの間の細い隙間に体を滑り込ませて器用に外へ出ている。
私は針金を持ってきて、オリの補強を試みる。しかし、見ればなぜかハムスターの数が増えている。いつの間に。オリの中にも外にも増えていく。
【お題:神様へ】
どうせ楽しくない。分かっている。外に出たって何もいいことはない。
窓の外は快晴。憎らしいくらい。隣の公園は桜が見頃で、なんとも楽しげな笑い声が聞こえる。
卒業式に出られず、入学式へ出る予定もなく、宙ぶらりんのまま親と目を合わせることもできない私には、遮るもののない春の日差しはまぶしすぎる。
風が吹く。桜吹雪が舞い上がる。
開けていた窓の隙間から、花びらが一枚舞い込んできた。
春の日差しをたっぷり浴びたそれは小さな陽だまりのようで。
暗い部屋に、私と、花びら一枚。
風が吹き、花びらは踊るように私を外へ誘う。
【お題:快晴】
あとで書きたい、、、
【お題:泣かないよ】
あとで書く
お題:怖がり